第二百十六話 始業式 その四


『あ~、スタ子の研究所ならこの住所の通りに行けば分かるよ』

 

 取り敢えず性能が高そうなロボットを壊した事を謝罪する為、担任に頼み込んで研究所へと向かった。

 

「てか壊した事に関してはあくまでスルーなのな」

 

 まあ暴力事件なんてうちの学校じゃ日常茶飯事なのだが。

 これを作った博士に怒られる可能性あるな。

 

「そうなったら〇しておいて頭の中に爆弾を入れて入れ替えるわ」

 

 まあこの小説どこぞのキチ〇イアニメより酷い気がするから、そんな事したくらいで驚かないと思うけど。

 

「流石に私も泳いでる途中に海パンの有無を聞いたりしないわよ」

 

 先輩に水着無くしたドッキリやりたかったな……。

 

※※※

 

 自動ドアを開け、私と姉さん、そして江代は研究所に入った。

 

「え、いたのか江代」

「吾はいたぞ!?」

 

 台詞も描写も無いから分かんなかったわ。

 

「ホントに作者は、キャラがいた事とかキャラ自体忘れるとかよくありすぎよね」

 

 五章の事は絶対許さねえけどな。

 

「だそうよ作者」

 

 先輩の存在を大〇吐き《オールフィクション》するけど良いかな? By作者

 

「殺すぞ」

「あ、なんか来たみたいよ」

 

 確かに足音が聞こえる。

 

「久しぶりね、人が来るなんて」

 

 そのまま現れた声の主は、白衣に身を纏い、眼鏡を掛けた女性だ。

 結構整った容姿をしている。

 

「私には負けるけどね」

「そりゃあ見れば分かるだろ」

 

 何というか、病院にいるエロいお姉さん的な雰囲気を感じる。

 

「あら、して欲しいの? そっか~男の子だもんね」

「誰が男だしばくぞ」

 

 私の胸見て言っただろ。

 

「え? キノコついてないの?」

「ついてるわけねえだろ。強いて言うならお花畑があるよ」

 

 先輩の欲を満たす為のお花畑ね。

 

「私は推しの欲を

「それ以上言うとファンに殺されるかもだからやめてくれ」

 

※※※

 

「えー!? スタ子と戦って勝ったのキミ」

「うん。二分もかからずにね」

「私の技術をフルに使っても勝てないって……キミ……何者なの?」

「普通の女子高生よ」

 

 絶対違う。

 

「まさかうちのスタ子を倒すのが、巨大戦艦じゃなく、一人の人間だなんてね……」

 

 セオリーで考えれば、スタ子が巨大戦艦壊すんだけどな。

 

「いつかはスタ子に、キミを倒してもらうから」

 

 無理だな。

 

「私の技術に不可能は無いわ」

 

 一回姉さんが戦ってる光景をちゃんと見せてやりてえ。

 

「てかお前こそ何者なんだ?」

「あれ? 私言わなかったっけ? 『六章に出るよ』って」

「なぬ……まさか貴様……」

 

 江代は木刀を取り出しつつ問う。

 

「おー、あの店長さん、キミにあれを渡してくれたのね」

 

「そう。私がその試作壱号を作った研究者……狩野恋かのうれんよ」

 

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