第8話 ワープ!ブラックホールに飛び込んで
街の中は賑やかだ。来た時は、夜だったからなぁ。
武器屋、防具屋、アイテム屋、魔法屋、錬金屋など、当たり前だけど日本にはない所がいっぱいだ。
入ってコッソリ検索を掛けると、武器も防具も赤く光りました……。これさ、一点物の時はどうすればいいの?
とりあえず、錬金屋に行ってみた。売っている物が少ないな。
「いらっしゃい。何が欲しいんだい?」
「え? あ、えーと」
「言われた物忘れたのかい?」
「ごめんなさい」
なぜか謝って出て来てしまった。ここは、もう少し色々わかってから入ろう。
さて、お嬢達には街から出るなと言われたけど、出ないわけないじゃん!
昨日入って来た門から出ると、バレちゃう可能性があるから違う門からでよう。って、普通に出れた。
こっち側は、切り立った山が近くにあるみたい。
とりあえず、マーガラス様と話す為に、街から離れる事にした。
歩く事30分。って早歩きで山の麓まで来た。歩く速さは、人より速いと思う。
「異空間」
マーガラス様、ちょっとお聞きしたいんですけど、俺、ワープって出来ますか?
――ワープ? 空間移動の事か? 出来ない事もないだろうが今のお前ならほんのちょっとだろうな。
できるのか。ほんのちょっとって、どれくらい?
――試せばいいだろう? お前次第で色々出来るだろう。
わかりました。やってみます。
異空間が開いている間に、ぽんぽんと落ちている石などを入れておく。
さてちょっと試してみるかな? 俺は辺りをきょろきょろと見渡した。
よし、誰もいない。
「空間移動」
複雑な魔法陣が描かれ、自分と同じぐらいの直径のブラックホールが出来上がった!
もしかして、これをくぐるのか? ちょっと怖いなぁ……。
でも躊躇していたらすぐ消えそうな予感。
助走をつけて、えいっとブラックホールに飛び込んだ。その瞬間、パッと違う景色に切り替わった!
切り立った岩山のちょっとした平らな場所へと飛んだ様だ。
「成功だ!」
そう思った時、人がいるに気がついた。
なんで、そこに人がいるの?
驚いた俺は、着地に失敗。無様に地面を転がった。
「きゃ!」
突然俺が、転がって来たので驚いて声をあげた。女性だ!
「大丈夫ですか?」
恐る恐る彼女は声を掛けて来た。
「だ、大丈夫です。ちょっと勢い着いちゃって。あははは」
俺は、むくっと立ち上がる。
見られてない、ブラックホールから出て来た所は見られてないはず!
で、この人こんな所で何してるんだろう?
「一つ聞いて言い? ここって、普通の人が来れる場所?」
ふと思って聞いてみた。
「え?」
「だから立入禁止区域じゃないのかなって」
「………」
あ、立入禁止区域なのね。俺の様に知らないで来たようではないけど、この世界の女性って強いのか?
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