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 今日は即位礼正殿の儀ということで今年のみの休みで部活は任意という形であった。僕の中では全員とまでは言わないが、3分の1くらいは来るのではないかと思っていたのだが結局来たのは僕と副部長の二年生の先輩の二人だけだった。

 僕は前回まで使っていた塩酸を2mol/Lを6mol/Lに変えて実験をして見た。塩酸を薄めるときに白っぽい気体が出てきて慌ててドラフトで作業をした。前回よりも泡の出方が盛んになり、豆電球が光る及び電圧計が振れるということが起こるのではないかと思ったのだが、それは起こらず電流は上がった。どうしたら電圧が上がるのか未だに不明である。さらに亜鉛板からは絶えず白っぽい気体が出てきていて刺激臭もしたことから塩素であると推測できる。塩酸を薄めるときの気体もそうだったのかもしれないと今になって思う。また使った亜鉛板が元の2分の1程度の大きさまで塩酸に溶けてしまい、もう戻せないのですべて溶かそうとそのまま板のすべてを塩酸にいれた。

 実験をしたあとには総合の実験を先輩がしようということでやった。色々こうすればいいんじゃいいんじゃないのってアドバイスを実験の間々にもらった。結局上手くはいかなかったのだが何か掴めたものはあった。

 実験の合間に僕の班とは関係ない班(クラスも問わない)の実験ノートを見てここはこうだねとか先輩と話をした。それは部活としてその授業への対抗心があったからである。理由としては遠心分離機がスタンド化されていたり、クリーンベンチに培地が置きっぱなしになっていたり話をしたら切りがないほどある。最後の発表で潰しに行こうとしているのである。

 また部活内のLINEで塩基性なのだが水素イオンと水酸化物イオンが同じときについて議論をしていて結論としては塩の加水分解が起こるとき(弱酸と強塩基の中和もしくは強酸と弱塩基の中和)であるのだが、それをうまく説明していた。それが思った以上に難しいのである。それを踏まえて中和滴定で使う試薬が酸性より、塩基性よりでも良い理由が見えてきた気がした。

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