67

 今日は学校でやるセミナーAの最終日で前回作ったペニシリンの溶液はこの一週間で凍結乾燥し、透析して再び凍結乾燥していた。そして無事に乾燥させて固体(粉末)になっていた。

 午前中はシャーレの乾熱滅菌をしたのと共に今日植菌する培地作りをした。シャーレがいつものものよりも小さかったので培地も量が少なかった。培地をオートクレーブに入れるときに今まで作った培地(カビ入り)も一緒のタイミングで別のオートクレーブに入れた。また凍結乾燥をし終えたペニシリンが入っていてほしい固体に量にあった純水で溶かしそこにろ紙と同じ材質でろ紙よりも厚いペーパーディスクを入れてそこに溶液を染みさせた。

 午後一でオートクレーブをかけた今まで作ったカビの培地を捨てた。ただ捨てるのではバイオハザードが発生してしまうので土に穴を掘ってそこに捨てた。その後、乾熱滅菌したシャーレにオートクレーブをかけた培地を入れて固まるのを待ってから前々回植えた納豆菌を曲がりきっている白金耳で再度植え直しそのシャーレ(培地)の中央付近にペニシリンが入ってるであろう溶液に浸けたペーパーディスクを置いた。前々回納豆菌を植菌したシャーレを取る際に先輩の納豆菌のシャーレを手首にぶつけて当ててしまった。それが原因でインキュベータから床へと落ちてしまい培地が入った方だけ割れてしまった。先日のミキサーの事件に続き破損させてしまう事件が起きてしまい僕としても反省する他に手はなく、精神的に落ち込んでしまった。(ミキサーを割ってしまった人の気持ちを容易に察することができた。)上手く成功すればディスクを置いた周辺のみ納豆菌が生えなくて(阻止円)その他の部分にのみ生えている状態になるはずである。しかし阻止円は過去五年間やっていてそのうちの一回しか成功してないらしくオリンピックよりも確率の低いのを僕らの中の誰かが引き当てることは果たして可能なのか未知数である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る