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 今日は一時間目の体育で先日の体力テストで雨天のためできなかった五十メートル走とハンドボール投げが行われた。体力テストの中でも特に苦手、恥をかく代表の二つだった。去年も低い点数を取ったことを覚えている。さて、説明を受けて五十メートル走をするタイミングがやって来た。四人で走るとのことでクラスの中でも遅そうな四人を集めようというグループの一人として走ることになった。走る前にビリの人のが一位の人に何か奢るといったことや八秒よりも遅いことなど色々な条件を出された。先生の合図で始まったある種の戦いは感覚的に一位を走っていた。それは当たりのようでゴールギリギリで一緒に走ってるうちの一人と接戦だった。タイムは…と計っている人に聞くと計れなかったという回答が返ってきた。おいおい、計れなかったってどうすれば良いんだ。まさかもう一度走れとは言わないよな。そのまさかの言葉を計測者から言われてどうしようかとあたふたしているとギリギリで負けた人にタイムを聞いて大体の判断で7.5と判断することにした。タイムがおかしすぎるということで偽りのタイムと言われていた中学三年生の時ですら8.0だったのに偽りのタイムとよりも0.5秒も速くなっているのは言葉がでなかった。

 ハンドボール投げは残念ながらあまり伸びず12mという結果になった。昨年の記録とはあまり変わらず、体力テストの点をつけるとA~Eの評価で一番下のEになった。中学一年生からの四年連続である。

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