転移大学生のダンジョン冒険記~拳一つでフルボッコだドン~
如月 燐夜
第1話 アイス買いに行ったら転移した
囀ずる鳥の声と共に俺は目を覚ました。
視界に広がるのは右に山、左にも山、そして前後には果てしなく広がる草原。
ここどこやねん?
てか、いつの間に寝てたんだ?
昨日は確か、夏休み初日で溜まっていたゲームを減らそうと浮かれていたら借りているボロアパート相応の年季の入ったエアコンが遂に成仏し、寝苦しいとゲームを始めたはずだ。
うむ、この辺までは確かに覚えてる。そうそう、その後コンビニにアイスを買いに行ったんだ。いいぞ、鮮明になってきた。
そんでアイスを買って…買ったっけ?だめだ、靄がかかってるみたいに思い出せない。
いや…違う!!
コンビニを出たら居眠り運転だか分からないけどうろうろしてたトラックが居て突っ込んできたんだ。
俺は慌てて身体を確認したがどうにも怪我をした風には見えなかった。
俺死んだのか?
けど服装もジャージのままだし死後の世界とは思えない。
『_スキル-地図を入手しました。
_スキル-怒りを入手しました。
_耐性-飢餓を入手しました。』
なんだ?さっきから脳内で電子音みたいなのが響いている。
まるでゲームじゃないか。
どのくらい経っただろうか?一人であれこれ考えていたら日が暮れはじめた。というか腹が減った。だが自然とまだ持ちそうだと自覚していた。
これも耐性-飢餓ってやつの影響か?
ならば地図ってやつも使えるのではないか?んー…ていっ!やぁ!ほっ!出ろー!
さっぱり反応しない。なんなんだスキルって…
さっきから少し離れたところに角が付いた兎が見える。あと、ネバネバした緑の奴。
まるでゲームの世界みたいだ。いや、まさか有り得ないよな?けど、視覚から得られる情報はそうとしか思えない。
いや、認めよう。どうやら異世界転移ってやつに巻き込まれたみたいだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます