1月31日(日) 広島市中区上八丁堀にあるギャラリーGで「Gセレクション 古川諒子 記憶のないカウボーイは庭にいる」を観る。
広島市中区上八丁堀にあるギャラリーGで「Gセレクション 古川諒子 記憶のないカウボーイは庭にいる」を観る。
やはり作家さんから話をもらうのは興味深いもので、作品を眺めながら答えにつながる謎を探していった。作品名と画材の書かれた説明の紙を見て、コンテとスプレー、それにアクリルなどを知るが、それがどのように使われたのかは素人の想像外にある。
スプレーの筆跡はそのままわかるが、小品の集まって飾られた作品群は、どのように温かみのある線を生み出しているのだろう。まるで木炭のように陰影がつけらていて、簡素ながらイメージを閉じこめたような質感がある。コンテをただキャンバスにあてるのではなく、水の使用が必要だったようだ。
二階にある作品はスプレーの輪郭線に迫ってくるような厚みがあり、一階の作品とは異なった質の画材で納得がいく。特にこだわりを持っているわけではないが、グラフティアートは高校生だった自分に身近にあったので、スプレーはやけに青春がよみがえるようだ。
文脈を変えることでそれぞれの持つ存在がいくらでも意味を持ってくる。それが世界を構成する基本であり、おもしろさであり、物事を決める重要な事だろう。意図せずに生まれる妙味は失敗による発見のようなものではあるが、ここに飾られている作品はどれも太い輪郭線で様々な形象を表し、各々のストーリーを膨らませてくれる。
「記憶のないカウボーイは庭にいる」という作品は、遠くまで見つめる誰の物でもあるシルエットのようで、とても良い色合いだ。
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