9月20日(日) 広島市中区袋町にあるギャラリー718で「宇佐川良・山岡奈々子 2人展」を観る。

広島市中区袋町にあるギャラリー718で「宇佐川良・山岡奈々子 2人展」を観る。


映画を観に行く前に時間があったので、袋町公園の近くにいた足で立ち寄った。


先週インコの絵が気になった山岡奈々子さんと宇佐川良さんの二人展で、酔いはやはり視界をぼかすらしく、作品を前にするが感覚はやや異なっているようだった。


宇佐川良さんの作品は水彩と油彩で一点一点画風が異なり、色彩に重きのある厚塗りの氾濫もあれば、フランスらしい印象的な風景画もあり、置いてあった冊子を見て高齢だと知った。その中に紹介されている作品は展示作品よりも幅広く、いかな変遷があったか、生き抜いてきた歴史が詰まっていた。


山岡奈々子さんの作品は形象を描ききる存在感があり、どの作品も平面の画布に立体的な質感が宿っている。額の模様の素敵な牛の作品は、見るからに好ましく、ミュシャの気品を持った猫も奥行きがあり、女性像の構図と色彩感覚は優れた質があった。ざらざらした表面にラメのような反射があったので訊ねたところ、鉱石を使用した絵の具の効果らしく、インコも含めて額縁が気になっていたのでそれも訊くと、本人の趣味として気軽に答えてくれて、素直に良いセンスを持っていると思った。


いまさらながら、大きい美術館と異なる楽しみは作家さんが在中していることで、ギャラリー通いはこれほど得る事の多い一時なのかと、趣味の手を広げてばかりいることも意味ある事だと自得する。

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