9月6日(日) 広島市中区袋町にある肉料理店「肉バルEG 袋町店」でレアステーキランチを食べる。
広島市中区袋町にある肉料理店「肉バルEG 袋町店」でレアステーキランチを食べる。
無性に肉を食べたいわけでもないが、この店が気になっていたので入った。
税込み999円でステーキが食べられることをなんだか嬉しく思ってしまうのは、普段食べないからだろうか。とはいえ昔、町田にあった牛丼屋にはサービスステーキランチが今のお好み焼きとほぼ同じ価格で食べられたのだから、わりと親しみのある料理だったのだ。
熱々の鉄板に焼かれながら肉が運ばれてくるのではなく、レアでとめられて、薄切りに並べられている。うどんを一本ずつ食べる人間なので、刺身同様一枚一枚食べていくと、時間はどうしてもかかってしまう。あとから入ってきたサラリーマンは自分の三分の一の時間で食べ終えてしまうから、おそらく刺身数枚を箸につかむように、フォークで一気に持ち上げて口へ運んでいたのだろう。
加熱されたフライパンで表面を一気に焼くのではなく、肉の入ったフライパンと同時に熱されていくので、自分の知っている焼き方とは異なる。ステーキという料理をほとんど知らないから、様々な方法があるのだろう。口にしたスライスは外側はやや硬めで、かみごたえはある。すこし付いた脂身部分はやはりこの旨さにとりつかれる魅力があり、レア部分の鮮度と味わいはやはりおいしい。
スープはキャベツとタマネギがねっとり溶けて甘く、なぜかデミグラス前などという言葉が浮かんでしまう。サラダには肉片と粉チーズのドレッシングがかかり、ふと昔、小さい頃家族で時たま大イベントのように行っていた16号線にあった「ヴィクトリア・ステーション」というステーキレストランの、サラダバーにあったドレッシングが思い出された。
肉を口に入れては、旨味が広がるまで咀嚼し、ふんわりしたパンを食いちぎる。この単純作業の連続はまるで草食動物になったようなリズムとなり、頭を休ませるにはちょうど良い。
しかし目の前のシェフは素早い動きで肉を焼き、包丁を入れていく。お客さんが入店してからの見極めも含めて、さすが職人の仕事だと牛の気分で眺めていた。
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