前のエピソード――５月１０日（日）広島市中区基町にある図書館「広島市立中央図書館」のベンチに座る。

広島市西区三篠町にあるインドカレー店「ボンベイ・インディアン・ダイニング横川店」で本日のカレーを食べる。

決まった予定を紙に書くことなく、あれしようこれしようなんて考えて過ごす日々が続き、楽といえば楽だが、ときおり定まらずにいつまでもぶらぶらすることがある。

今日はそんな日だ。雨が降っているからどうしようと迷った末に家を出れば、それほど経たずに雨はやんだので家に戻ると、急に横川シネマのスケジュールが欲しくなって北へ向かった。代替という言葉を“だいがえ”と呼ぶ人が気になるように、パン屋で売っているカヌレが気になって店を探すも、見あたらない。この世界から消失してしまったかのように、あたりを探しまわるが、まるで見あたらない。スマホがあれば。

豚丼や焼肉定食に迷った末に、カレーを食べた。気になっていたが、初めて入る店だ。肉の脂は避けたが、スパイスの刺激は避けられなかった。連休が響いている。

考えずにマイルドの本日のカレーを頼む。サラダはなく、洒落たスープ皿は底が浅くなく、どこかの手頃なランチに比べると量がある。ナンはホットケーキを思い出す甘さがあり、カレーも熱が冷めると甘さが戻ってくるので、もう少し辛いほうがよかっただろう。チキンと豆のカレーで、白インゲン豆、キドニービーンズ、それにチャナ豆が入り、チキンは柔らかいが、少し風味は去ってしまったようだ。思った以上に量があり、腹は十分に満足する。

カレーを食べてからも行動が定まらず、雨も降ったりやんだり、歩いたり座ったり仰向けになったり、消化に力を奪われてしまい、定まらない気分でだらだらといつまでもさまよっていた。