第28話 呼び出しと尋問
五十嵐はベランダの手すりに寄りかかり庭の植木を眺めていた。
日を浴びて濡れた草木が輝いている。
「遅いじゃないか」
「包帯を巻くのに時間がかかってしまってね」
葉山が五十嵐の横に立ち、同じように庭を眺める。
「それで、用件はなにかしら?」
「お前、聖人なんだってな」
「えぇそうよ」
葉山が月から目を離さないでいると、五十嵐は葉山の表情を睨みつけた。
「今まで処刑していった村人の職業と、それをやった人物を言ってみろ」
京也の瞳からは敵意がにじみ出ていた。
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