第1話 プロローグ

0日目


 南雲一樹と五十嵐京也は舗装された道を二人で歩いていた。

 季節は秋。高校生になって二度目の夏休みに蓄えた怠惰も薄れ始めた時期。

 日も暮れ始め、空腹を紛らわせるためにコンビニで買ったパンを食べながら帰宅する。

 話していることはない。

 それぞれの家に着いたら、じゃあねを言って別れる。いつもの日課。今日もいつもと同じように別れ、家へ入っていく。


 南雲一樹は家へ帰ると、荷物を置いてシャワーで汗を流し、課題に勤しむ。そして時間になったら夕食を食べ、寝る。

 いつもならそうするはずだが、今日は違った。

 普段と同じ時間寝たはずなのに、今日だけは、ものすごく眠たかった。

 荷物を置くとベッドへ倒れこみ、そのまま死ぬように、深く眠った。

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