同棲から始まるオタク彼女の作りかた
著:村上凛 イラスト:館川まこ/ファンタジア文庫
【全文公開】同棲から始まるオタク彼女の作りかた 1巻
1
「ただいまー、…………」
学校から帰宅後、リビングの
ロングの
「あ、おかえりなさいお兄ちゃん♪ ちょうどご飯できたところだからね?」
「…………」
「あ、それとも、先にお
「いや、えっと、そうじゃなくて……」
「ま、せっかくできたてだし、先にご飯でいいよね♪」
彼女は俺の言葉を無視して、
「はい、じゃ、いただきまーす!」
俺たちはソファーに
「ん? 何じろじろ見て……あ、分かった! もしかして、私にご飯食べさせて欲しいのかな!?」
「はぁ!?」
「もう、しょうがないなー、お兄ちゃん。じゃ、ほら、あーん♪」
彼女が俺の口元までハンバーグを運んできて、口に押し付けてくるので、仕方なく口を開いた。
「~~っ!」
ハンバーグは思いの
「どう? 美味しい? お兄ちゃん、今日も一日お
「……っ!?」
彼女は口の中が熱くて
「よしよし、いーこいーこ?」
「…………」
クソ熱いハンバーグを無理矢理食べさせられたときは死ぬかと思ったが、頭を撫でられているうちになんだか悪い気はしなくなってきた。
色々
「あ、あとは自分で食べるから
再び熱いのを無理矢理食べさせられたら
「……ん、うまい……よ」
「……っ! べ、別に、お兄ちゃんのために作ったわけじゃないんだからね!? 自分が食べたくて作っただけなんだから!」
「え……?」
聞かれたから感想を言ったのに、
「……っていうか、今日
「え……え、え、え?」
今度は急に目に光がなくなって、強い力で俺の
「ねえ、スマホ見せてよ。他の女と連絡とってないかチェックするから」
「いや、ちょ……」
「
声を大にして、
「童貞を殺す服を着て料理作って待ってるまではいいけど……なんで妹設定でバブみ盛り込んで
「えっ……だって、あんたに
「二次元の
「何よそれぇ!? せっかく十回以上読み返してめっちゃ勉強したのに! セリフの練習までしたのに! 黒髪ロングのウィッグとかめっちゃ高かったしウィッグも服もこの時期に
二科は立ち上がって
あーもう、めちゃくちゃだよ……。
「じゃあ、もっとちゃんと教えてよ!? どういう女子が理想なのか!」
「え……」
「あんたが言ったんだからね!? 私を、オタク男子の理想に育ててやる、って……!」
俺
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