第4話
「フレイムアーム」
リトルサマーキッスの腕が炎となりジルを襲う。
ジルは呪文の詠唱を止めその攻撃を避ける。
「ああん?呪文の詠唱くらいさせろよ!」
「貴方は、誰と戦っているんですか?」
リトルサマーキッスの問いにジルは答える。
「誰ってトマトの化け物」
「そうですね。
僕はトマトの化け物」
ポックリにはその表情はわからない。
だけど、どこか淋しげに感じた。
「ってことで呪文の詠唱完了!
焼きトマトになれよ!
ファイア・ガン!」
ジャキがそういって魔弾をリトルサマーキッスにぶつける。
「熱いですね」
リトルサマーキッスがそういった瞬間。
リトルサマーキッスの身体が一気に燃え上がった。
「熱いですむわけがないだろう?」
「熱いですね」
リトルサマーキッスがもう一度そういった。
するとリトルサマーキッスの頭に水が滝のように落ちてきた。
「水?」
ポックリが驚く。
「子ども相手に3対2で戦うなんて大人げないと思ってみたら相手も子どもでしたか」
白のスーツを着たダンディーな老人が現れる。
「なんだ?テメェは!」
ジルがその老人を睨む。
「私ですか?私の名前は、おじやビンゴ。
酒場・ダンディーのマスターでございます」
「聞いてねぇよ!」
ジルが、おじやビンゴを刀で斬ろうとした。
しかし、刀がおじやビンゴの身体に弾かれ折れた。
「鍛錬が足りませぬね」
おじやビンゴがそういってジルの身体を蹴り飛ばす。
「痛ッて!クソジジイが!
3対3になったつもりか?
悪いな、俺のギルドの連中が来たぜ?」
ジルがそういって笑う。
「そうですね。
それがどうかされましたか?」
おじやビンゴがそういって自慢の髭を伸ばした。
「ああん?お前らが死ぬってことだよ!」
「そうですか。なら指切りをしましょう」
おじやビンゴが指を鳴らす。
するとおじやビンゴの指から血が流れる。
「指切り?」
ジャキが首を傾げる。
「指どころか首を切ってやるよ!
やれ!テメェら!」
ジルが、そういって団員に指示を出す。
団員たちは軽く返事をしたあと、おじやビンゴに攻撃を仕掛けた。
「狙えば必中!当たれば即死!
おじやビンゴビーム(みねうち)ですぞ!」
おじやビンゴの指先から光線が出る。
光線があたった団員たちはその場で倒れていく。
「なんだと?」
「みねうちなので死人は出ないと思いますが、そのへんは運ですぞ!」
おじやビンゴがそう言って笑った。
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