007  天の災厄Ⅶ

 崖から下を見下ろすと向こう側からどんどん進軍してくるのが見える。



 時間だ。



 ここから先、レベル10がどこまでレベルが上がるのかも分からない。もしかすると、このまま戦場で死ぬのかもしれない。



 それでもここでやればこの世界でやっていくことができる。



 そう考えているうちに魔王軍が吊り橋を渡り始めた。



 まだ、地雷のスイッチを押すわけにはいかない。全てが中央に渡った時がチャンスだ。



 まだ、まだ……。ギリギリまで押さない。あと少し、あと少し!



 今だ!



 地雷の起動スイッチをONにする。



 ドン! ドン! ドン! ドン!



 と、地雷の爆発音が鳴り響き、敵は谷底へと真っ逆さまに落ちていく。



「うわぁあああああああああああ!」



「気を付けろぉおおおおおおおおおおお! 地雷が仕掛けられているぞ!」



 と、次々に魔王軍の者達が騒ぎ、混乱していくのが目に映る。



 フードをかぶっていて、黒に染められた俺には未だに気づいていないようだ。



 谷底にある地雷は自動操作になっており、当たった時点で爆発するようになっている。



 経験値がどんどん蓄積されていき、レベルが上がっていくのを感じる。



 そのまま手を止めずに『エクスプロージョン』と『流星群』を放つ。落下地点を定め、『流星群』を使い、無数の隕石を落とし、それと同時に『エクスプロージョン』で大爆発を落とす。



 これを三度繰り返し、軍勢の三分の二以上を壊滅させる。残り二千体。



 最後の手段、『雷』大体は倒すことは出来るだろう。



 広範囲に『雷』を落とす。



 都合がいい事に、現在は雨と風が強く。雷の威力が増すのには最適だ。それに自然の雷雲を合わせれば、数を量産できる。



 すぐに実行させ、天候を利用する。



 ここ一帯の地は、焼け野原に成り下がり、多くの死体の山が出来上がる。



 地図で敵の残りの戦力を確認すると、数を数えて残り三人。



 そして、今まで一気に経験値を得て、レベルが10から88まで上がっていた。これならHP、MPと共に装備コストの容量も十分に余裕がある。



「これなら大体戦えるくらいのレベルはあるな……」



 装備ボックスから弓を換装さし、毒矢も一気に三十本換装させる。



 索敵モードを発動させ、相手の現在地を探し当てる。



 どうやら幹部クラスは倒していたようで、残りは雑魚しかいない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る