うちの妹(デブス)にキテ◯ツの薄い本を描かせたらこうなる→カヲル『へへっ、オマエの、キュウリみたいに曲がってんな』Aイチ『コロすっ、ケダモノめ!』  妹「描くかっ!」

「食らえっ!」


 カッ、と光ったかと思うと、杖の先端から白い光線がほとばしる。やばっ、と身をすくめる俺の目の前で、デネブに近寄ろうとした、サイ似の顔と体格のオゲレツ斎に直撃した。


 オゲレツ斎様はサイのような声をあげて(そもそもサイが鳴くのか知らんが)のけぞる。やったか!?


 俺のフラグが奏功したのか、サイは一瞬ひるんだものの、神の一手を極めようとするあの幽霊のように平然としている。


「へっ……びっくりさせやがって。こけおどしかよ」

「くっ、ハズレか」


 デネブは舌打ちするようにつぶやく。まじステのランダム効果のうち回復のほうだったのか。


「間違って回復魔法を使っちまったか? 凝りが楽になったぜ」とゴリのおっさんがブタみたいに太い腕をまわす。間違えたわけじゃないっ、とデネブは口をとんがらせ抗議した。


「勇者様、物理で叩くには少し数がいます。魔法で一掃するのでそいつらの足止めお願いしますっ」

「ムチャ言うな!」


 そんなことできるならさらわれそうになってねえわ。

 デネブはおかまいなしに急ぎ魔法の詠唱に入る。


「嬢ちゃん、今度はどこを回復させてくれるんだ?」「ココの剛剣を一本頼もうか、へへへ」「俺のも頼むぜ。サキュバスの洞アナを成敗してやっからよお」


 どっかで聞いたよーな品のない言葉づかいで、オークの群れのごときおっさんどもが迫る。これがアニメとかなら、いいぞもっとやれ、と応援するところだが、実際の仲間の危機にふざけてなんかいられない。なんとかしないと。

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