補足情報:共起ネットワーク図を見るポイント

共起ネットワーク図を出した時、

主人公が他の語と結びつかないことがよくあります。


主人公なら、様々な言葉と関係がありそうなものです。

それなのに、共起関係にある語がないような結果が出てきたりします。


これはどうしてなんでしょうか?



主人公が他の語と結びつきにくい理由は、

「登場回数が多い上に、大抵の場面に登場しているから」

です。


・登場回数が多い

・どの場面でも登場している


この条件を満たすと、

どの語ともまんべんなく結び付くことになります。

これが共起ネットワーク図を出す際には障害となります。



この分析における共起関係の考え方は、

「Aという語の近くには(他の文章よりも)Bという語が登場しやすい」

というものです。


平たく言えば、

「あいつら、いつも一緒にいるよな!」

っていう関係にある語が線で結ばれるですね。



つまり、


あいつらって、いつも一緒にいるよね

=Aって、Bの近くによくいるよね


ってことです。

ですが主人公は、このような関係性を作りにくいのです。



主人公はどの場面でも登場する

=どんな語の近くにも登場する

=特定の語との強い関係が生じにくい


という理屈です。

さらに登場回数の多さが、この傾向を強化するわけです。



主人公以外でも、


・登場回数が多い

・どの場面でも登場している


の条件を満たしている語は、

共起ネットワーク図での存在感が薄くなりがちです。


たとえば主人公といつも一緒に行動しているキャラや、

「言う」「思う」のような語がそれにあたります。



どうせ分析の役に立たないなら、

共起ネットワーク図から除外してしまえ、

と思う方もいるかもしれません。


そういう場合は、

共起ネットワーク図を出す時のオプションで、

最大出現数を設定して、登場回数の多い語を削るようにしましょう。

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