本当

張り詰めた糸を緩ませる


途端に体が重くなって


今までの僕は誰だったって



張り詰めた糸がプツリと切れた


途端に涙が溢れ出てきて


あぁ、アイツに会いたいなって



前に立って歩いてきた


勇者は誰より強く立派で


勇者はみんなを救っている



勇者は誰より脆く優しく


勇者は誰より救われている



鎧の下の僕の姿は


やっぱりだれにも


見せたくないな


だって…




きっと


がっかり


させてしまうから。


きっと


立てなく


なってしまうから。

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