16 花

この道を歩いていけば


彩りの花が町を彩っていた


君と一緒にみた花は美しいピンクに染まっていた


夏が終わり


山の赤や黄色に染まっていき、


地上には満開のコスモスが彩りを添えている


きれいだね


そうささやく


君の横顔がいとおしくて


思わず


だきしめた


君は


嬉しそうに笑っていたね


やがて


花が散っていく


冷たい風が吹きはじめて


いつのまにか


隣に君がいないことに気づいた僕は



今年も咲いたコスモスの花に



そっと



ふれてみた




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