第44話【操舵】

虚ろな心地で全て受け入れ 吐瀉した

ただそれだけだった。


あゝ その瞳は雫を堕として

幸せであろうと 限りなく凪いで

微笑みを絶やさず


海は溢れて 蛆は仰山潰れて 絞まった

孔からは留め処哭くして。

そんな眼で見ないでおくれよ

緒として転がしても わらっていたんだ


醜悪なビスクドールたちの末路は 葬だね

壊れた侭で 空に還ろうか

生みにゐ抱かれて 

何時ぞやの母の胎内に 孵ろうさ

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