第6話 空

 空を切り取って地面に貼り付けたならどれほど綺麗だろう。

 幼少の私は度々空想した。

 数十年を経て、私はファインダー越しにやっと気がついた。

「空、あるじゃん。」

 目の前には、透明な水を湛えた湖が口を広げている。

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