第22話 記憶に残る小説(2)
こんにちはです。前回に紹介した
藤本ひとみ『ハプスブルクの宝剣』に続いて記憶に残る小説を書きます。
新堂冬樹『カリスマ』
これは私が新堂冬樹信者になった作品ですが好き嫌いが分かれます。嫌いな人は大嫌いでしょうし、好きな人にとっては大好きだと思います。
この作者の新堂冬樹氏ですが最近は純愛や家族愛にペット愛な小説も執筆してますが、出始めの頃はとにかく外道でグロくてエロい小説が多かったと思います。
新堂冬樹氏は闇金で働いてたこともあり、お金の事はもちろん裏社会の事とかも精通しているみたいですね。で、この方の真骨頂は社会悪やアウトローなノワール小説。ダーカー・ザン・ダークネスです笑
とにかく主人公やらサブキャラやらが、外道でクズ過ぎる言葉では言い表せない位にイッちゃってます。その濃すぎるキャラ同士を壊さずに綿密にストーリー展開させていくのは凄いと思います。
多少ネタバレが入ってしまいますのでご了承下さい。この『カリスマ』ですがカルト宗教を書いてます。
お母さんがカルト宗教に洗脳されて、カルト宗教から様々な聞くに耐えない暴行やらを受けて両親を失った男の子が大人になると自分で宗教を作り教祖になります笑
この教祖になった男の子がまたクズ過ぎてカルト宗教にありがちな欲望の限りをやりつくします。本当にヤバイです(/o\)
ただ信者は全知全能と疑わないので教祖を崇め奉ります。
洗脳シーンもそうですし教祖の描写が外道過ぎて、常に眉間にシワを寄せてページを捲ると思われます。
で、ストーリーが進むとこのカルト宗教に奥さんを奪われた旦那とか洗脳を解く非営利団体とかが出てきます。
出ましたね。カルト宗教と奥さんを奪われた旦那と非営利団体。この三者三様がそれぞれの思惑で、利用し利用される絡み合った展開はハマる人には一気に先を読みたくなるでしょう! え? マジで!? 今度はそう来たか? の波に飲み込まれて行きます。
某有名宗教団体をモチーフにしているのかは分かりませんが、カルト宗教の闇や洗脳される信者に、狂信的に教祖を信じ抜くNo.2だったり。単純に業界の裏を暴くとか正義は勝つ。とかではなく、宗教を通しての人間関係とか人が追い詰められた際の人の本質とか下らないコメディとかおすすめポイント増し増しな作品です。
上下巻もしくは上中下巻で分厚いですが好きな人には時間があれば一気に読めます。というかページを捲る手が止まんなくなります!
それくらいにスピード感も中身の濃さも素晴らしい作品で御座います。
*本当に合わない人には苦痛というか鬱になるかと思いますので、あらすじやレビュー等をしっかり見てから読むのをおすすめします。
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