第2話 きづけば二人めにおさまる

 30才になっていた私は一応の男性経験はあった。

 

 恋愛下手でアピール下手なので、彼氏はこの時点でいなかった。


「高田さん。暇なら付き合ってよ」

 近藤係長は19時ピッタリにそう言ってきた。

 残業で残っていたのは私と近藤係長だけだった。

「良いですよ」

 私は軽く夕食でもどうかな? と言われたのかなと特に考えずに二つ返事でオッケーしていたんだ。


 まさかこんな風になってしまうなんて思わなかった。


 出会って一週間しか経っていない係長じょうしと。


 婚約者がいるくせに二人目の恋人が欲しかった近藤翼係長と期間限定で付き合うことになるとは思いもしなかった。

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