深入り

しかし友人逹は複雑な顔をするばかり。

やがてマカが戻ってくるのと同時に教師も教室に来たので、話しは中断された。

クラスメートの中で、二人はこういうイメージを持たれている。

ミナは育ちの良い娘。基本的に人を強く憎むことがない。だがそれは優柔不断とも言える。可愛らしい容姿が、子供っぽさを出す。

マカは常に冷静沈着。だが冷めているところがある。ミステリアスで美しい容姿から、近寄りがたい雰囲気がある。

全く正反対の二人が、この後、今しがた話していたウワサに巻き込まれることを、誰も予想だにできなかった。


―そう。非現実は何時だって扉を開けて待っている。現実から逃げ出したいと言う、願いを持つものに―




それから数日後。

ミナはむくれた表情でケータイをいじっていた。

別に見たいサイトがあるワケではないが、インターネットを適当に見回っていた。

むくれている原因は、今日行われた三者面談。

しかしミナのところは両親揃って来た。

当人逹が行きたいと言うので、担任に無理を言って、来てもらったのだが…。

結果は大失敗。

一応、大学受験を希望していたが、緊張感が無いと3人から怒られた。

いや、マカを含めると4人だ。

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