ライブかデートか
通学中エンタメニュースを見ていて気づいた。
私、流星風流のことを全然知らないと、思っていたよりグループに人数が多いのだ。
曲も数曲知ってるくらいでライブに行って楽しめるのか、不安になった。
その疑問をそのまま馴れ馴れしく誘ってきた柴田くんに伝えるとアルバムを貸してくれた。
「そう言うかもって思って、持ってきといた!メンバーまで覚える必要ないけど、好きな曲ひとつでもあったら、ライブ楽しくなると思うから」
アイドルのライブとはそうゆうものなのかと疑念を抱いたが、
「実際生で見てお気に入りのコ決めた方がいいんじゃない?たぶんそっちのが自分の好みで楽しめるよー。あとさ、これ姉貴のCDだから綺麗にしててね」
私は今後もアイドル好きになる事が決まったようだ。柴田くんのお姉さん、確か学年がひとつ上で何度か校内で見かけたことがある。
上品そうな綺麗な人だ。あんな人でもダウンロードせず、CDを買うくらいにアイドルが好きになったりするんだな、とアイドル文化の凄さを知った。
柴田くんの言う通り私は何も調べることなく、ライブの日を迎える事にした。
ただ通学のお供変わらずネットニュース。その日慌てて押入れから引っ張りだしたCDウォークマンで流星風流がBGMとして流れるようになったのだが。
何曲か好みの曲が見つかっていくのと同時に、ライブが近づくに連れ柴田くんの態度がどこかおかしくなっているように感じた。
そわそわわくわくと緊張しているのだろうか?
ライブか?デートか?
どちらかに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます