ままならぬ永続

目立たない人生と知っているのに

輝かしさを持つのはいけないことか

目先にある星を掴みたい

そんな風に思っていたのに

道がドロドロだと誰が教えてくれた

四方から呻き声が聞こえて

人生の端々から嘆きが聞こえる

鳴る携帯電話から後悔の声が聞こえる

助けてくれ、と切ない声で

死の予感から逃げたくて

生命のあるもの縋りつく声が

痛い苦しい生きれないけど痛い苦しいと

認識して欲しいと

どうにもできないよ、と笑うのさ

この明るい声が続けばいいと

今になっては心的外傷に他ならない

死者の言葉を身にまとう

ふとした瞬間、落とされる

助けてくれと言う声が

助けられないと言いたいけれども

虚空に死者は見当たらない

無残にも残された生き残りの

リフレーン

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