第55話 この天然ガードには恐れ入ります、先輩!
「あら、お早い」
「はぁはぁ」
息せき切って写真の公園に着くと、幼馴染がすまし顔で待っていた。
「そっちこそ手が早いですね」
「競争は早い方が勝つものよ?」
にっこりと正論を言われる。ぐぬぬ。
「先輩は?」
「トイレ」
そう彼女が指差した先に、こちらに近づく先輩が見えた。
先輩はあたし達を交互に見て笑う。
「なんだか二人とも仲良くなったな」
この天然ガードに顔を見合わせるあたし達。
まだ競争以前とは恐れ入りますね、先輩!
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