コルトレイル

■コルトレイル


 アルテシア王国の王都ミストルティンにて、夏の夜に行われる風習。

 亡くなった縁者への手紙を竹ひごで作った籠に貼り付け、灯油ランプで内部の空気を加熱して空へと放つ。実施される時間帯が決まっているため、淡い光を放ちながら一斉に夜空へと放たれる熱気球は、幻想的な光景を生み出し、ミストルティンを代表する夏の夜の風物詩となっている。

 しかしながら熱気球はしばしば火災を起こし、それを防ぐために夜通し消防団が見回りを行うようになった。さらに消防団を労うため、夜食を提供する屋台が出店されるようになり、やがて評判となったそれら屋台目当てに市民たちも出歩くようになったことで、いつしか夜を徹して催される祭りへと変わっていった。

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