第2話スーサイドー2

広く暗い森の中

ログハウスが一軒建っている。


この森の中で一人の男性が生活している。

男性の名前は斗鬼悠真トキユウマ17歳。

トキは森の中で1年間、

自由自適に生活している。


何故森に居るのかは理由がある。

見つかりたくないからだ。


誰にかって?

同じく召喚されたクラスメイト達や

召喚した国にだ。


トキはある人物達から依頼をされていた。

依頼内容はこの世界を探索する事。

そして1年間は見つからずにいる事。

何故この依頼をされたかは1年前に遡る。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ここはテストに出るから覚えてね!」


黒板に書かれてるある部分を先生が

赤チョークで丸をして生徒に伝える。

教室にいる生徒達はメモを取る。

(一部は寝ているが…)


キーンコーンカーンコーン

終業のチャイムが鳴り響く。


「はい!今日はここまで!

それではこのままホームルームへ

入ります!」


担任の坂口里奈先生が手を打ち

ホームルームへ入る。


「それでは今から今度の…キャ!!!」

急に教室の床が激しく発光し始める。


光が眩しくて目を瞑り目を開けると

俺は白い部屋で横になっていた。

目の前には正座している男の子と

初老の男性、

その二人を説教している坂口先生。


どういう状況?


「また、あなた達のせいですか!!

何度私の生徒を拉致すれば

気がすむんですか?」


「すいません!ごめんなさい!

ごめんなさい!」


「謝るくらいなら警察はいらないですよ!

管理者ならしっかりしなさい!!」


「本当に面目ない!」


改めて思う。


どういう状況?


とりあえず声をかけるか。

「あのぅ…坂口先生?」

声をかけると坂口先生が振り向く。


「斗鬼君、目が覚めましたか!

もう少し待ってて下さい!

この二人にまだ言うことありますから

横のソファーに座ってお茶でも

飲んでてください!」


横を見ると机とソファーがある。

険しい表情の坂口先生に逆らわない様に

ソファーへ移動し座って

机の上のクッキーとお茶を飲食し待つ。


正座の二人を見ると床に涙が落ちている。

ゆっくり待つか…


パチン!パチン!

いつの間にかソファーで寝ていた俺は

音で目覚める。


音が成った方を見ると男の子が嗚咽しながら

右頬に手を当てている。

初老の男性は正座のまま胸ぐらを捕まれて

ビンタされている。


坂口先生ってこんな人だったっけ?


「このぐらいで良いでしょう!

斗鬼君に説明するから二人とも

立ち上がりなさい!」


二人は痺れる足を耐えながら

坂口先生と一緒にこっちに来る。


「二人は後ろで立ってなさい!

私が説明します!」


坂口先生は机の反対のソファーに座り

二人は後ろで立っている。


男の子はまだ泣いている。


「ごめんなさいね、斗鬼君

私達クラスは異世界へ召喚されました」


「そうですか……ん?えぇぇ!?」


「落ち着いて聞いて下さい

後ろの二人は俗に言うこの子は神様で

初老の男性が従属神です

私は良く付き合いが有るので

知っています!」


「んん?」


神様と付き合いが有るってどういう事?

しかも神様に説教してたよね坂口先生?


「私自身が召喚時の特異点らしく

これまで何度も生徒達と異世界へ

召喚された経験があり、

何度も説教と調停を行っていました!

その為、私が教師生活を行っている間は

私自身と生徒を召喚しない契約を

自世界の最高神達へ行っていたのですが

この子の世界には連絡が

きてなかったそうです!

しかも今回この子の凡ミスで2ヵ国同時に

召喚陣が作動し無数もいる特異点の中から

偶然私のクラスが2ヵ国の召喚起点となり

私のクラスが半分ずつ2ヵ国へ

同時召喚されました!」


「そんな事あり得るんですか?

小説じゃ有るまいし…ん?

ならなんで俺と先生は

ここに居るんですか?」


「理由はこの子が急いで

他世界の神へ連絡、

交渉し怒られない為に

二人確保したのが私達です」


「交渉して怒られない為って…

どういう理由ですか…

後、さっきの凡ミスってなんですか?」


「・・・・この子が友達とゲームを

実況プレイしていて

間違えて神託したそうです…

これはまずい!危険だと…」


「何やってんの?この子は…」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る