第7話 心のふるさとは唱歌にあり

「心のふるさとは唱歌の世界にあり」


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子供の頃、隣の兄ちゃんが近所のオバちゃんに

「演歌の解る歳になりました」とか臭いセリフ

吐いてたのが可笑しかった・・・。


やがて、会社や世間、世の中が少しだけ見えてきた

時に、いつの間にか演歌にハマった時があった。


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「風がしみる~よ 心が寒い~

 

 ちょいと 人生かくれんぼ~


 灯り拾ってぇ~ ちどり足~」

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然し、修羅場、泥沼をくぐり、どん底を見た時、

演歌は騒音にしかならず、他のどんな癒しの曲も

雑音にしか聴こえず、音楽が苦痛になった。

脳裏を巡ったのは「死」の文字だけだった。


そんなある時、ふと自然に、優しく耳に入ってきた

唯一の旋律、それが唱歌だった。



~♪~ 「早春賦」 ~♪~



どんな一流アーティストや有名歌手さえも敵わない

子供たちのピュアで清らかな天使のような歌声に

どんなに安らぎ癒されたことか・・・。


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