第6話 ハロウィンパーティー

 私のクラスは十月上旬に行われる文化祭で、劇をする事になった。それは私のクラスが文化祭で何をするかなかなか決まらず、担任である若林のくじ引きでりによって劇に決まってしまったからだ。


 すると担任の若林は、クラス代表の田中にこう言ったのだ。

「田中 オレは運持ってるだろ。お前たちの為に、大吉引いてやったよ!」


 この言葉を聴いた私は、心の中でこう思った。

「こんなところで、変な運使わないでよ! アンタの運は、自分の為に使いなさい」


 そう私は思ったが、クラス代表の田中は皆んなにこう言ったのだ。

「若林先生が文化祭で、俺らの劇をする姿を観たいらしい。そうですよねぇ、若林先生!」


 クラス代表の田中がそう言うと、担任の若林は満足そうな笑みをニカッと浮かべ白い歯を見せた。その担任の姿を観た私は、クラス代表の田中や担任の若林に対し、こんな風に思った。

「田中 お前は先生のご機嫌きげんとりの点取り屋か! わたしは、こんなクラス担任の若林のもとで、なんて災難な高校生活か…」


 私がそう思って居る間にも、クラスでは劇を何にするか話し合いが始まったのであった。


つづく…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る