第33話

 お互い、ついさっきまで話した事もない赤の他人が、今は結婚したなんて信じられない。


 まだろくに手も握ってないし、キスさえしていないのだ。


 二人はベッドに腰掛けた。

 肌が触れあうほど近くに座っているだけで胸がドキドキしてきた。


「あ、何か、音楽かけるね……」

 重い沈黙に堪え切れず音楽を流した。

 クリスは本棚から漫画本を取りだしパラパラと捲った。

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