寒い日には……

sexした二週間後、

僕は今日も桂二さんの家に来ていた。


一葉ちゃんがお鍋に

誘ってくれたからだ。


「あの日、何かあった?」


何時ものように

一緒にキッチンに立って

お鍋の準備をしていたら

そんな事を訊かれた。


内心焦り、危うく包丁で

指を切るところだった……


「やっぱり」


何処か得意気な一葉ちゃん。


「お父さんたら手出すの遅いんだから」


指は切らなかったけど

包丁を握った状態で硬直してしまった。


「未央さんって分かりやすいですね」


中学生の一葉ちゃんにからかわれた……


『僕の事より、例の先生とはどう?』


あの時は告白すると言っていたけど

思いは伝えられただろうか?


僕がその話題を振ると

一葉の顔が真っ赤になった。


「私が卒業したら

付き合ってくれるそうです//////」


やるじゃん、その先生。


『よかったね』


きっと、桂二さんには

まだ言えていないだろう。


だけど、一葉ちゃんの

恋が叶ってよかった。


『付き合い出したら紹介してね』


笑ってそう言ったら

照れながら頷いてくれた。


ある程度煮込んだら

土鍋をテーブルにある

卓上コンロに持って行った。


「お父さん、できたよ」


ソファーに座って新聞を

読んでいた桂二さんに

一葉ちゃんが声をかける。


『あぁ』


生返事で新聞から

目を話そうとしない。


『ご飯できたよ』


ソファーまで行き新聞を取り上げる。


『桂二さん、ご飯だよ』


三度目の声かけで

やっと気付いてくれた。


『あぁ、悪い、食べるか』


やっとご飯が食べられる。


三人でいただきますをした。

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