白いバラのつぼみ

愛を伝えるには、やっぱり赤いバラだと思う。赤いバラには「あなたを愛しています」

「愛情」なんて、素敵な花言葉がたくさんあるのだ。

父が母へプロポーズした時も、赤いバラの花束をもらったと聞いた。

そんな父が私に、白いバラのつぼみをくれた。高校生になって、父からプレゼントはほとんど無くなったので、とても嬉しかった。

しかし、父がくれたプレゼントには謎かある。父が私にくれたのは白いバラの「つぼみ」なのだ。だいたい、人に花をプレゼントする時は、花が開いているものをプレゼントするのではないかと思い、花言葉を見てみると「少女時代」「恋をするには若すぎる」

それを見た時に私はドキリと心臓がはねたのを感じた。

父は私に好きな人が出来たことを知っているのかもしれない。

父はそれを知って、私にこの花をくれたのかもしれない。

バレてしまった私の秘密。大好きな彼への気持ち。

この花が開くまでは、私は大人になれない。

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