第2話
『1分以内に降伏の意思が見られない場合、及び抵抗の意思が見られた場合無条件に破壊を開始する。』
白い機体はそう告げた。
相手は上空から来たにしてはかなりの重装甲だ。どういった機体なのだろうか?
「レタ爺何か知って......」
「まずいぞ、まさかアレが出張って来るとは。良いかアラヤ、まともに戦おうとするな。アレには勝てない!!」
レタ爺は叫んだ。何か知っているようだ。
「レタ爺、あの機体は何者なの?」
僕は聞いた。一体、あの純白のエレメタルは何なのだろうか?
「あやつの名は<
『警告、予定された1分が経過した。これより正義を執行する。』
管制室から通信が入る。
『上からの通達よ、守護者、足止めお願い。何としても20分。20分だけ耐えて。健闘を祈るわ。』
20分。幾度も公都を護ってきた守護者が20分。それ程の規格外とでも言うのだろうか。
「ええい!ここは通すか!!行くぞアラヤ!!」
「う、うん!お願いレタ爺!」
『個体名、<守護者>の敵対を確認。破壊を提案.......賛成21、反対6、無回答63......戦闘不能状態までの破壊で可決。出力15%で戦闘開始。』
淡々とした言葉を合図に戦闘が始まると、すぐに秩序は右腕に付いていた小盾を変形させ1本の長い光学砲にした。それに対して僕は、
「ッ<
対龍武装の一つ。かつて公国を襲った銀鏡竜アジラフの鱗をあしらった大盾を起動した。起動すると前方に光の盾を形成するこれは、魔法や光学兵器に対し高い防御力を誇る。しかし、
「これのどこが15%だ!!守護者の半分位の出力はあるぞ!!」
「踏ん張れアラヤ!!気を抜けばやられるぞ!!」
アラヤは守護者の操縦士として五本の指に入るほどの天才だった。読みや操縦センス、そして何より守護者の武装を両方起動できたのは他に数えるほどしかいない。それでも目の前のそれには敵う気がしない。
光が止むと秩序は光学砲をたたみ一本の長剣を右の手に持っていた。すると、ふっと姿が消え風切り音がして、
「ッッ!!」
咄嗟に反応させた守護者の盾を持った左腕は秩序の高速の剣戟を防いでいた。
(速い!!)
今は何とか防いだがギリギリの反応だった。もしかしたら今ので終わっていたかもしれない。だが見えた。次はもっと......
秩序は後ろに軽く跳んで離れながら長剣と一体となっている拳銃を数発撃って来た。それは防いだが秩序は再び消える。そして後ろに現れたそれは長剣を横振りに振って来た。腰部を狙った攻撃だったが何とか回避できたつもりだった。が、右脚部に軽く当たってしまったようだ。大槍を振って反撃するが、難なく避けられてしまった。
「レタ爺!!あと何分⁉何分耐えればいい?」
僕は問いかける。
「待っとれ...よし!あと半分じゃ!あと10分死ぬ気で耐えるぞアラヤァッ!!」
「了解!!」
しかし、まともに防いでるだけでは恐らくダメだ。右脚部を負傷したせいで、動きが鈍い。何か反撃の一手を打たねばならない。
「レタ爺......賭けに出るよ。」
「まさかアレを...いやそれしかあるまいて!」
僕らの次の一手は、
「「≪
二人の怒号を鍵に銀竜の
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