第9話 今回の結末

 ユラを拾ってからしばらく経った。


 あのガキンチョ、思った以上に口うるせえ。やれ「不特定多数の女性との性行為は性感染症のリスクが高い」だの「不摂生な食生活は身体に悪い」だの、やることなすこと文句言いやがる。

 女を襲うのがダメなら風俗ならと思ったがそれもリスクがどうのと言いやがる。俺は一体どこで抜きゃあいいんだ!!

 これもガキンチョだからかね。どうせあいつもあとちょっとしたら女が欲しくてしょうがなくなるってのに。


 まぁいいところもあった。怪我が治るのはもちろんのこと、ちょっと風邪引いたときとかも看病してくれるからな。他の召喚物じゃ宿屋の中にあるものは取ってきてくれても、食い物買ってきたりはできねえからな。人型のも一体ぐらいはいた方がいいな、やっぱ。

 ちなみに、あれ以来バルチャーとは出くわしてない。だが、そう簡単に諦めるとも思えねえから追いつかれないようにしないとな。


「アルベルトさん、そろそろ寝ますよ。寝不足は身体の様々な部位に悪影響が」

「だー! もう分かってるっての! 日記ぐらい書かせろ!!」

「日記なんか書いてるんですか? 意外ですね……」


 ユラが思いっきり俺を馬鹿にした目で見てくる。

 こいつ、俺への敬意ってもんがねえな。そのうち思い知らせてやる。

 何にせよ、苦労した甲斐はあったと言ってもいいだろう。問題はどうやってこいつを出し抜いて女を襲うかだ。そろそろ下半身が爆発しちまう。

 次に行く街じゃいい女を抱けるといいなぁ。


「アルベルトさん!」

「分かったって!」


 マジで口うるせえなこいつ。

 じゃ、またな。

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