登場兵器解説(仮)

 随時更新していきます。また、情報が不明瞭な兵器(PL-01など)は一旦省かせていただきます。これはあくまでも中の人の考えが60%、資料40%で構成されています。おかしな点もありそうなのでご了承ください。


XF5U (アメリカ)

 どうです?いい形でしょう?余裕の揚力だ、飛行性能が違いますよ。

 と言うことで、1発目はXF5Uことフライングパンケーキです。この機体はおそらくかなり有名だと思います。(中の人の考え)


 まずこの戦闘機ですが、何と言っても特徴的なのはその見た目です。まさに『パンケーキ』です。しかも空を飛べます。もはや化け物です、はい。似たものにドイツの『アイザック AS-6』などがありますが、残念ながら今作品には登場しない予定です。本当に申し訳ない。

 さて、この一体何がしたいんだと思われる見た目ですが、これにもちゃんとした理由があります。

 突然ですが、みなさんは凧ってご存知ですよね?生き物じゃないです。あのふわっと飛ぶやつです。凧はちょっとした弱い風が吹くだけでも案外飛ぶと思うんですよ。それを応用したのがこの機体、XF5Uです。機体そのものを翼にしてしまえば揚力も発生しやすく、さらに失速もしにくい!そんな考えから生まれたわけです。

 そんなXF5Uは当時としては画期的です(多分)。なにせ、対空攻撃をするための物は一般的には対空砲やら艦載機などです。この時代に艦対空ミサイルなんて代物はありません(多分)。一応ドイツが『ルールシュタール X-4』なんて言う空対空ミサイルを開発していますが、それはドイツの話です。このXF5Uを開発したのはアメリカ。VT信管はあってもミサイルなんて試作すらされていません。空母はありますが、いちいち運用してたらコストがかかります。かと言って水上戦闘機に空戦をさせるわけにもいきません(零式水上観測機は除く)。ですがこの機体は違います。高揚力を発生させるこの独特な主翼(というか機体)により、なんと試作機であるV173はたった6メートルで離陸しています。それも、たった80馬力のエンジン2基で、です。最高時速も220キロとかなり速く、もしこの機体に1600馬力のエンジン2基を搭載した場合、どうなるかは考えなくてもわかりますよね?下手をすれば巡洋艦クラスでも運用が可能ということです(発艦できても着艦はどうするんだ・・・だって?勘のいいガキは嫌いだよ)。というか実際アメリカ軍はそれを考えていたそうです。マジで。

 ですが、空中戦でフライングなパンケーキが戦闘するなんていう夢の世界は実現しませんでした。

 まず、この機体の試作機製造を担当していたチャンス・ヴォート社は実戦投入中のコルセアなどの製造で、何処の馬の骨ともわからない結果がどうなるかすらわからない試作機に間を割く余裕なんてありません。そして、追い打ちをかけたのが・・・そうです。終戦です。

 これにより、実践をする機会はなくなりさらにアメリカ軍の軍事予算も削減されます。

 さらに問題だったのは『こ、こいつ・・・!ヤーボにならないじゃないか!』です。まだ艦載できて対地ができる短距離離陸機なら開発が続行されたかもしれませんが、機体正面にデカデカとある2つの巨大なプロペラが邪魔をして、ロケットを撃とうものなら大惨事待った無しです。速度の優位性も、この機体なら最高時速750キロでの飛行が可能とされていたそうですが、それも実用化されたジェットエンジンを使用すれば済むことなので速度の優位性も失われました。

 こうして、男のロマンの塊は開発中止という形で消滅しました。逸話としてその機体構造故に頑丈で、通常の方法ではスクラップ化するのが難しかったらしいです(笑)。

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