第2話 過去と現在の私
今現在は、少しずつ宮本君とは挨拶を交わせるようにはなってきている。
ただ、3ヵ月前に私はかなりの努力を重ねていたのだった。
なぜなら……あんなに爽やかな彼は女子社員の間では、かなりの注目の的だった。
挨拶をやっとできる関係になるだけでも努力が必要なのだ。
今の私は周りの女子に負けないように、社交的に装っていたりもする。
家にかえると、メガネをかけて前髪を結び……地味〜な部屋着でビールを呑むような生活だ。
誰にも見せることのできない、私の本当の姿。
実は、それが本当の私だったりもする。
過去の私は、今とは全然違うタイプの真面目系女子だった。
親友のなつみと出会い、変わった部分も沢山ある。なつみは、可愛いし私よりは明るかった。
親友と釣り合うように私も変わっていったんだ。
それでも過去の私と現在の私は中身はさほど変わっていないような気もしていた。
大人になっても中身は対して変わっていない。
自分でも変わりたいとは思ってはいる。
1歩外に出ると、私はスイッチをオンにしてそれなりの可愛い姿になる。
男の人の態度も変わっていき、私は恋をするように……
私が恋をするようになったきっかけは、ものすご〜くイケメンの美容師の彼だった。
私が通っていた美容師の彼は、その彼と話がしたいがために対して髪の毛も伸びていないけれど、何度も通っていた。
そういう努力だけは、きっと人一倍なのだろうか。
誰に話をしても、みんな首を傾げる部分も沢山ある。
その時の私は面白いくらい全然気づいていないし、誰からの言葉も耳に入ってこないのだ。
シャンプーの香りがする美容師の彼は、私の髪の毛を変えてくれて自信をくれる。
でも……それが私の甘く切ない恋の始まりでもあった……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます