第194話 最後の村03



「ママ 大丈夫なの」


「平気よ 寝ていれば大丈夫よ」


病気はポーションがあれば治る


回復魔法を使えば治る


・・・


しかし


この村には回復魔法を使える人はいない


・・・


私の手元には沢山のお金があるのだが


・・・


この村にはポーションが残っていなかった


・・・


上級ポーションを買えるお金はあるのに


流通がストップしてしまっているので この村にポーションはない


・・・





どうしたらいいの


ママの顔色は悪い


子狐さんが来る日は 3日後


・・・


どうすれば


・・・




私はママと手を繋ぎ眠りについた


・・・





ママの具合が昨日よりも悪く


・・・


血を吐いてしまった


・・・


ママが


子狐さんが来るのは 2日後


・・・


・・・


待てなかった


・・・


私は森に


・・・


子狐さんを探しに森に


・・・


リンゴの木に


・・・


いない


・・・


どこを探せば


・・・


広い森の中のどこに


・・・


大声を出せば 子狐さんより先に魔物に見つかってしまうだろう


しかし


私は叫んだ


「子狐さん 助けて ママが病気なの」


・・・


分かっていたのに


・・・


魔物に見つかるって


・・・


ブチハイエナの魔物に見つかってしまうなんて


ブチハイエナの魔物は黒豹の魔物より弱い魔物 黒豹の魔物より遅い魔物


でも


集団で襲ってくる魔物


私はいつの間にか囲まれていた


私のレベルは109になっているので 1匹なら逃げることくらいは出きるかもしれないけど


いや


諦めてはダメよ


ママを助けるためにも


どうせなら 森の奥に


子狐さんがいる可能性がある森の奥に


私はブチハイエナに向かって走る


そしてジャンプして超える


よし


えっ


甘かった


森の木々で見えなかったが ブチハイエナが前に沢山


「子狐さ~ん」


私はしゃがみこみ 手で顔を隠す


無謀だった


前は運が良かったのだ


奇跡は何度も起きない


・・・


私の身体に暖かな液体が


血が


恐怖で痛みは感じないが


真っ赤な血が


手が 体が 足が


痛くはないが


あれっ 傷はない


沢山の血がついているが


えっ えっ


周りを見ると


恐ろしい光景が


200匹以上のブチハイエナの魔物の死体が転がっていた


身体は切り裂かれている


そして


「子狐さん」


子狐さんが尻尾を振りながら私に近づいてきた


「ありがとう 会いたかった」


子狐さんを抱きしめる


そうだ


「ママが ママが病気なの 助けて 街に行ってポーションを手に入れないとダメなの」


子狐さんは首を傾げる


「ママを助けて お願い」


しかし 何だか 雰囲気が違う


いつもと何かが違う


「子狐さん 分かる」


しかし 子狐さんは首を傾げる


どうしたんだろう


私は子狐さんを抱えて村へ走る


途中で魔物に遭遇したのだが


魔物が現われた瞬間に 魔物は風の刃で斬りさかれた


いつもと違う攻撃


いつもは 体当たりだけで倒しているのに


動きの遅い魔物を体当たりだけで倒していたのに


・・・






村につき すぐに 家に向かう


血を全身に浴びてしまった私を見て 村の人達は驚いていたが


子狐さんを抱えているのを見ると ほっと安心してくれる


「ママ 子狐さんが来てくれたよ」


「パティ 無理はダメって言ったでしょ 今日は子狐さん休みの日なのに」


「でも ママが ねぇ 子狐さん ママを助けて お願い」


子狐さんはママの横に ママの顔をぺろぺろと舐め


そして 家の外に


えっ えっ


「待って 待ってよ 子狐さん」


しかし


私が家の外に出た時には


姿がどこにもなかった


・・・


どうして


どうして


子狐さんなら ママを助けてくれるって思ったのに


・・・


ママの側に


「ママ ゴメンなさい ダメだった」


「ふっふっ いいのよ それよりお風呂に入ってきなさい 可愛い顔が台無しよ パティなら きっと英雄様のお嫁さんになれるんだから」


「でも」


「ふっふっ 大丈夫よ ママはね 可愛いのよ だから死なないの」


「えっ」


「第4の英雄様は可愛い女性の味方なのよ きっと助けてくれるわ」


「でも」


英雄様は


この世界にいた4人の英雄様は誰もいなくなってしまった


いなくなってから5年以上経つのだ


・・・





お風呂に入って血を


湯に使っていると


「ぱしゃっ」


お風呂の中に


「子狐さん」


子狐さんが飛び込んできた


私の顔をぺろぺろと


あれっ いつもの子狐さんだ


「ママが ママが大変なの 分かる」


子狐さんはコクリと


「分かってくれるのね 一緒に街に行ってくれる」


子狐さんは部屋の方を向く


えっ ママに何か


私は風呂を出てママのところに


えっ えっ


天使様


天使様が来てくれたの


青髪の可愛い天使様が母親の横に


私を見て微笑み


家の外に


えっ


「待ってください ママを助けて」


私が家を出ると


・・・


外には誰もいなかった


・・・


どこに


・・・


えっ


いきなり 後ろから私を


ママが私を抱きしめてきた


「パティ 女の子が裸で外に出ないの」


「ママ 大丈夫なの」


「ふっふっ ありがとう パティのおかげよ 天使様を呼んでくれたのね」


「えっ えっ 天使様を」


「ふっふっ 家の中に入りなさい」


「う うん」


「ふっふっ やっぱり 英雄様は生きていたのね」


「えっ どういうこと」


「天使様は英雄様の仲間なのよ あの可愛い天使様は一度見たことがあるのよ ママに振られて落ち込む英雄様を抱きしめていたのよ」


「えっ えっ 英雄様の仲間」










その日から子狐さんは9日に2日来てくれるようになった


私のレベルが上がり


分かったことなんだけど


子狐さんは 重力を操っているようだ


そして


2匹いた


もう一匹は風を操る子狐さん


どちらも9日に1度 遊びに来てくれる


・・・




9日に2日も森に行くことになり


私のレベルは更に上がっていくことになった


・・・


私は重力魔法 風魔法が使えるように


・・・





天使様の使い


英雄様の使い


9日に2度現れる


子狐様


その正体は


・・・

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