第69話 竜の巫女05
朝ですよ
ふぁ~ 眠い
おはようティア
朝から狩りに行くんでしょ
う~ん それより ねぇ
俺はティアを引き寄せて
キスを
んんっ あっ もう みんな 待っているんじゃ
大丈夫だよ ねぇ
あっ
……
「じゃあ 起きようか」
「ふっふっ もう お昼前ですよ」
「仕方ないだろ ティアのせいだからね」
「私の」
「ティアが可愛いからだろ」
「もう 早くしないと」
昨日までのティアと変わって明るくなっていた
何も出来ないのに 使命を背負わされてしまった
まだ 15歳の女の子
思いっきり 話して 元気が出たようだね
テントの外に出ると
ちゃちゃ ばにら ちょこ と並んで
18人の女の子達が素振りをしていた
さすが ちゃちゃ
回りを見ると 20人くらいの朝食の跡が
ちゃちゃが出してやったのだろう
「ちゃちゃ おはよう
じゃあ 俺 ちゃちゃ ばにら ちょこ
は昼までは村の食料調達に森でオークを狩りに
みんなは昼まで稽古して 昼食を食べてからレベル上げに出掛けるよ」
俺はティアに木の剣を渡し ちゃちゃ達と森へ
オークを倒すのは ちゃちゃ ばにら ちょこに
任せて 俺は回収に専念
短時間でオーク100匹 兎の魔物7匹を狩って
村に戻って すぐに昼食に
食事をした後は 大きな木製のお風呂を5つ出して
4つはみんなで
1つを俺とティアとミーユで使うことにした
ミーユは恥ずかしがっていたけど
作戦会議だから仕方ないないよね
2人に村の周辺の森について聞くと
1つ目は 近くのオークが住む森
2つ目は 南西に歩いて4日進むと
強い魔物が住む ヘボミアの森
3つ目は 南東に歩いて4日進むと
盗賊が多く住む 赤竜山
赤竜山には名前の通り赤竜が住んでいるそうだ
オークでのレベル上げは安全だろうが時間が掛かる
盗賊と戦っても レベルは上がらないから
ヘボミアの森がいいかな
しかし 赤竜か
竜の巫女と関係がありそうだよね
2人に赤竜と竜の巫女の関係を聞いたが
予言書に書いてあること以外は
何も知らないそうだ
赤竜が住む山に
なぜ 盗賊が住み着いているのか聞くと
赤竜は なぜか 盗賊を襲わないそうだ
しかし 盗賊以外が近づくと容赦なく襲ってくるそうだ
う~ん 竜は さすがに 危険だよね
勝てそうにない戦いはしないにかぎるし……
俺は全員に新しい服を渡し着替えてもらった
そして これから ヘボミアの森に行くことを告げた
全員 驚いていたが
1人だけ 手を挙げた
鑑定すると レッタ 21歳 レベル1
黒髪のショートヘアのよく似合う可愛い女の子だ
後で聞いた話だが 最近まで長い髪だったが
髪はお金のために切って売ったそうだ
「レッタ 何か質問かな」
「やはり 私達は売られるのでしょうか
できたら 正直に教えてください
覚悟は出来てます 村を救うためなら」
「えっ どうしたの いきなり 今から
みんなには強くなってもらうつもりだよ」
「しかし」
レッタは言葉を詰まらせる
その時 ティアが前に出て来て
にっこり微笑み話始めた
「大丈夫ですよ この方は信用出来ます
なぜ みんなの服が 可愛い服で
しかも ミニスカートなのか
それは単純に この方の単なる趣味ですよ」
「えっ」
レッタは驚き
そして 他の女性達は じぃーと 冷たい目線で
俺の方を見てきた
みんな 似合っていると思うんだけど……
俺達は稽古を兼ねて 走って進む
無理そうな女性は俺がおぶって 抱っこして
俺はなるべく みんなと話をしながら
コミュニケーションは大事だからね
仲良くなった女性とは 夜にも遅くまで語り合った
3日目の夜には森の見える場所までたどり着く
歩いて4日の所を 走って2日半か
食べることも ままならず 弱っていた女性達
無理は禁物だよね
俺はミーユとは 語り合っていなかったので
今夜はミーユと……
不安はあるけど こんなに毎日が楽しいなんて
よかったね ミーユが頑張ったからだよ
あなたと出会わなければ 私は今頃 奴隷として
そして みんなも……
そうならなかった
これからは 自分の手で幸せを掴むことが出来るよ
はい 明日からは全力で 命を掛けて戦います
死んでも後悔しません
はは 俺が守るから大丈夫だよ
信用して欲しいなぁ
絶対に守る 安心していてよ
はい
ミーユは微笑み
俺にキスを
俺はミーユを抱きしめ
ミーユも俺を
そして
……
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