お題「赤い花」
こんなにくどい花なんて要らない。突っ返された花束の行方を僕は知らない。感情のままゴミ箱に突っ込んでやろうとも思ったが、なんとなく、やめた。
新宿の路上をぽつんと歩く。誰からも切り離されてしまったような、そんな気分だ。
ふと、赤いハイヒールを履いて蹲っている女性が目に入った。大丈夫ですか、と声を掛けると「彼氏に振られてしまって」と答えられた。だったら、と。
僕は、手に持っていた花束を差し出した。
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