少年の夏の夜の夢

公園の遊具の間で

夜に気付かず

僕らは遊びすぎていた


夏の陽は長く

いつまでも沈まずに


それでも彼らは

一人また一人と家路につく

最後に一人残された僕も

仕方なく家へと向かってゆく


途中で100円玉を拾ったが

道すがら交番はなく

家に着いたが

玄関には鍵が掛かっている


僕はポケットに手を入れ

拾った100円玉を握りしめる


仕方なく近所の商店へ向かうと

閉店間際の店内の奥から

ガラガラとガラス戸が空き

面倒くさそうにおばさんが出てくる


僕は100円を使って

ポテトチップスを買って

当座の飢えを凌ぐことにした

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