第104話ぶつかり合う剣

神田翔の右手にはケルベロスの頭の一つが移動して、剣となった。


しかし、神田翔は握ってない。手にケルベロスがくっついた状態でいる。


肉体のあったケルベロスの頭は雷その物になっている。


ケルベロスの頭上からは雷が伸び、剣の様な状態だ。


神田翔は俺の炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)に対抗するために剣を用意したのか?


だが、俺としてはラッキーな事だ。


接近戦は俺がずっと望んでいた事だ。




「行くぞ」


「いつでもどうぞ」




俺は炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)を強く握り、神田翔に向かって走る。


神田翔は構える。


この距離なら届く。俺は炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)を上から下に切りつける。


……くそっ


切りつけられなかった。


神田翔の右手にくっついたケルベロスの剣で防がれた。


雷ならすり抜けてもいいはずだ。しかし、今もこうして俺の炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)とぶつかり合っている。


ケルベロスの剣は雷が常に放出されており、普通の剣でぶつかり合っていたら感電していただろう。


俺は後ろに下がる。剣術まで出来そうだ。


川上道場で玲奈さんから剣術を教わっているからこそ分かる神田翔の剣術は素人と感じされない程の剣術だ。神田翔の剣術は強さもありながら美しさもある。この剣術は玲奈さんに良く似ている。




「こんな力強い剣を受けたのは初めてだ」




神田翔は笑顔でそう告げる。


余裕そうに




「……そんな力強い剣を受けても余裕そうだな?」


「そんな事は無いよ。北海道支部には剣術の文化が無いからね」




そう言えば、北海道支部は魔法が優れているって言っていたな。




「じゃあ、お前の剣術は……」


「我流さ」




玲奈さんに教わらなければ、神田翔と対等に戦う事も出来なかったな……俺は


。俺には神田翔みたいな天賦の才は無い。けど、玲奈さんや舞、紫音達が居る。だからこそ、俺は勝つ。




「全力で行くぞ、神田翔」


「受けて立つよ。木山廉」




俺は手にしている炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)に持てる全ての力を込める。炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)の刀身は真っ赤になり、炎の大きくなる。




「ベロス。行くよ」




神田翔の呼び掛けに後ろに居たケルベロスが駆け寄って来る。


神田翔の右手にくっついたケルベロスの頭の一つに残りの二つの頭が駆け寄る。神田翔の右手にはケルベロスの頭が三つとなり、雷は激しさを増す。


その雷は体育館の天井に届く程の大きくなる。実際のケルベロスの剣は俺の炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)と同じ位だ。しかし、炎と雷の差がこれ程できる何て……


……異能力は思い比例して強くなる。神田翔の異能力はケルベロスだ。神田翔の思いがこれ程にも大きくさせるなら……




「うぉぉぉぉぉ」




俺は更に強く握りる。


炎は天井に届く程の大きさになったが……これを維持出来そうにない。




「勝負だ」




神田翔は勢い良く、俺に向かって走ってくる。


足……速いな。


動かずにぶつけ合うよりも、俺も動いてぶつけ合う。


その場で立ち尽くしていたら神田翔のスピードが上乗せされた剣を受ける事は出来ない。俺の炎神の魔剣(レヴァンティン・ソード)と神田翔のケルベロスの剣がぶつかり合う。


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