悪魔が出る国5
買い物、食事(お酒ばかり飲んでいて一緒に食事をしていた警備員さんが引いていたのは内緒)を終え、私は知らぬ間にベットで寝ていた。
私が眠りについて数時間がったった頃、部屋の中が騒がしくなっていくのを感じ私は目が覚めた。
何が起きたのか分からず、周りを見渡すと部屋の扉の前で気を失って倒れている女性警備員さん達が、私の目の前には悪魔らしき人物が私を見つめていた。
「あら?起きちゃった?残念~♡でも起きていても大丈夫♡今まで何回もあったから♡」
「…っ!悪魔!?」
「あら?分かる?そうよ。私は悪魔。あなたを食べに来たサキュバスです♡」
「あそこに倒れてる人達に何かしたんですか!?」
「あの人達には少し眠っててもらっているだけだから安心してね♡」
サキュバスはそう言い私に近づいてくる。
その姿は男性が想像する理想のサキュバスそのものと言えばいいのか。
身長は私と同じぐらいで160センチ程、やたらでかい胸、露出度が多い装い、背中には空を飛ぶ為なのか大きな翼、頭には悪魔の象徴とも言えるツノが生えている。
顔も整っていて男性から見れば理想のサキュバスと思えるくらいに身体が整っていてた。
「さてと…これから私がする事が分かかなぁ?♡」
私が褒めているにも関わらずサキュバスは私の上に覆い被さり、クスッと笑みを浮かびながら私の下着の中に手を入れてくる。
「ちょっ…何してるんですか!!…どこに手をかけてるんですかあああああああ!!」
「何って私の姿見れば分かるでしょ?♡あなたはただじっとしてればいいの?……それじゃあ始めるわね♡」
サキュバスが私の体の上に乗っかっている為身動きも出来ず、私はサキュバスに襲われ……かけた処でサキュバスの動きが止まった。
「…え?…あれ?…ない?…嘘!?どう言う事?…無い?何で??」
まぁ探すのも無駄でしょう。
そう。私は女の子のです。胸は無いですけど女の子です。
何ならパスポート見せましょうか?あぁ?
動揺しているサキュバスに私はとどめの一言を言う。
「私、女です。」
しばらくの間サキュバスは私の発言に硬直した後、何故か謝ってきました。
「…あの…ごめんなさい」
「何で謝るんですか?」
「いや…だって男の人だと思ってて…胸も無いし…」
何言ってやがるこの悪魔。
胸がない=男だと思ってんのかこいつ。
「あの…いい加減降りてもらっていいですか?」
「…あ…はい…ごめんなさい…」
そう言いサキュバスはブチ切れ寸前の私の上から離れていき、私に話しかけて来ました。
「あの…胸はどうされたんですか?」
「無いです。昔から無いです。何か文句でもありますか?あぁ?」
私は怒り口調でサキュバスに答える。
次何か言ったら暴れるぞこのやろう。
「そうなんですか…クスッ…」
「なんで笑っているんですか」
「いや…クスッ…可哀そうだなって…クスッ…」
サキュバスが笑った途端、私の中で何かが切れる音が聞こえた。
それからはあまり覚えてないけど、気がついた時には床には酒の空き瓶が幾つも転がり、
その近くには顔を真っ赤にして泣きながら私に「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」と謝っているサキュバスが横たわっていた。
何したの私…
その後は目を覚ました女性警備さん達が戦意喪失したサキュバスを拘束しへ連れて行った。
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