四話目~たける視点~
二話目の翌日
やばい...来たぁぁぁぁ!!!
今日、新作のDT7が全国発売される!!
今日も昨日のように早く行こう!
俺は今回もネットから情報を得た。
今回発売されるのはTST版のDT7だ。
昨日に比べて嬉しさはこっちの方が大きかった。
俺は昨日のように、本屋へ向かった。
本屋には昨日同様誰も居なかった。俺はスマホを取り出してゲームをした。
前回紹介していなかったが、俺はタコの達人というたこ焼きを作るゲームで最近ハマっている。
俺は本屋が開くまでずっとタコの達人をしていた。
本屋が開いてから俺はスマホをポッケに入れて本屋に入った。いつもだったらすぐにゲームを探すのだが、今回は違った。いつもなら読まない、小説なるものを読んでみた。
━━━どれだけ時間が経ったのだろうか...ふと時間を見てみた。
┏━━━┓
┃10時┃
┃00分┃
┗━━━┛
だった。
俺は時間を忘れるほど小説に夢中になってしまったようだ。
俺は小説を元の場所に返してDT7を探し始めた。
すると昨日の少女がいたことに気がついた。
俺は彼女に近づいて肩を叩いた。
「あの...」
「ひゃんっ!?」
俺が声を掛けたら、彼女は驚いて声を上げた。
「あー...ごめん...驚かしちゃったかな...?」
「いえ...大丈夫で...!?」
俺は申し訳なさそうに言った。
彼女は返事をしかけたのだが、声を失ったかのように途中で返事が止まってしまった。
「よ...良かった...」
俺は安心してそう言った。
「所でさ、何をしていたの?本棚の影になんか隠れて」
俺は不思議に思いそう聞いた。
「あ...いや...その...あ!た、探偵ごっこをしていたんです...よ?」
彼女は言葉に詰まりながらそう言った。
「そ...そう...」
「そういうお兄さんは、何をしていたんですか?」
彼女は不思議そうにそう言った。
「あぁ...俺はゲームを探していたら、昨日会った君を見つけたから来てみたってところかな...」
俺は、ゲーム探しの途中なのを思い出しながらそう言った。
「そうだったんですね...。あ...あの!...」
「ん...?」
「お...お兄さんって...」
「うん」
「な...名前って...」
「...うん?」
「な...な...。何ですかっ!!」
彼女は、オドオドしながら聞いてきた。
俺は、不思議に思いながらも相槌をうった。
「あ...うん。俺の名前は、たけるだよ。よろしくね」
「は...はい!私はきよみと言います!こ...こちらこそ、よろしくお願いします!」
たけるは、きよみの質問に答えて、たけるは手をきよみに差し出した。
きよみは返事をした後にたけるの手を握った。
たけるは、きよみの手を握り返した。
きよみは嬉しそうに顔がとろけた。
「じゃ、俺はゲーム探しの続きするね。」
「あっ...私、今暇なので探すの手伝いましょうか?」
たけるは早くゲームを探したそうに言った。
するときよみは手伝おうと思って返した
「あ...いいの?」
「はい!」
「ありがとう!」
たけるは嬉しそうに言った。
そしてきよみたちはたけるの探している、DT7というレースゲームを探し始めた。
「どこあたりにあるんですか?」
「んー...ゲームコーナーだからあそこかな」
たけるはそう言って、本屋の入り口から見て左奥の方を指さした。
「そうなんですね、じゃあ早く行きましょう!」
「うん、そうだね」
きよみ達はすぐにたけるの言っていたところへ向かった。
きよみ達がいた所からはさほど遠くはなかった。
「えっとね...レースゲームだから...あそこ辺りかな?」
ゲームコーナーには、長めの本棚が四つあって、沢山のゲームを取り扱っていた。
本屋の入り口から見て、奥から2番目の棚をたけるは指さして、そこへ向かった。
きよみは1テンポ遅れてたけるに付いて行った。
「うわぁ...いっぱいありますね...」
きよみは驚きの声を上げた。
「うん、この本やわ、ここあたりで2番目に多い1500種類のゲームを取り扱っているんだ。」
「えぇ!!1500種類も!?」
たけるが少し言いづらそうに言った。
たけるの言葉にきよみは再び驚きの声を上げた。
「そう1500種類もここ辺りで一番多くのゲームを取り扱っているのはここから少し遠いスーパーゲームスタジオLAMBってところで2500種類のゲームを取り扱っているんだ」
「えっ...に...に...2500種類も!?そんなにゲームなんてあるんですか...?」
「うん、あるよ。ゲームってね、1960年代から今現在まで、たくさんのゲームが作られてきたんだ。」
たけるは軽やかな口調で言った。
たけしの言ったことに、きよみはまた驚きの声を上げた。
たけるはどんどん説明を深めていった...
━━━たけるの言ったことを簡単にまとめると。
ゲームは昔から愛されてきていて一番昔のゲームはタリオというゲームだそうだ。タリオを作ったミンテンドー(民任堂)は、今もたくさんのゲームを作り出して、不屈の人気があった。━━━
「…ところで、ゲーム探しはどうするんですか?」
「…あっ、そうだった!話に夢中になって忘れてた!」
きよみは、話に夢中になってゲーム探しを忘れていると思って、たけるに言った。
たけるははっとしたように言った
「えっとね…あ、あった!こんなに近くにあったんだ…」
「まさか、目の前にあるなんて…思いもしなかったですね...」
意外にもDT7はきよみたちの近くにあった。
「じゃあ、レジに行って会計してくるね」
「はい!じゃあ私は、入り口のとこで待ってますね!」
そして、たけるが会計しに行くのと同時にきよみは本屋の入り口へ向かった。
すぐ終わったようで、たけるはすぐ出てきた。
「お待たせ」
「おかえりなさい、あの…この後って時間ってありますか?」
「あーうん。あるよ」
きよみは恐る恐る聞いてみた。
そしたら良い返事が返ってきた!
「じゃあ、少しお互いのことを話し合いませんか?」
「あぁ、いいよ」
(それから私達はお互いのこと…私は学年をたけるさんは年齢を...と思ったら、驚くことにたけるさん、私と同じ高校1年生だったんです!私、たけるさん成人していると思っていたんですけど...まぁ、話は戻ってお互いのこと...私たちは学年、高校、好き・嫌いな食べ物、趣味、普段家で何をしているかなどの話をしました。)
きよみがここで分かったこと。
たけるがきよみと同じ学年、しかも同じ高校...しかも同じクラスだったことが判明!お互いのことを見る目が変わってしまったようだ、話の中でお互いの将来の話もした。清美はアイドルになりたいこと、しかし音痴ダンス下手なことはゲームが好きなことを生かし、ゲーミングプログラマーになりたいという話をしていた。
(今日は、とても良い日になったなぁ...)
きよみはたけると色々な話をしながら、そう考えていた。
(今日は、たけるさんの色々な事を知れて、とても嬉しい!)
それからきよみ達は、自分の家の話をした。
たけるはきよみの家の近くに住んでることがわかった。
家の話が終わる頃にはもう日が暮れていた。
きよみが近くの時計を見たら「17時30分」と表示されていた。
「なんか…長く話しちゃいましたね…」
きよみは、苦笑くしょうしながら言った。
「そうだね、なんかごめんね?」
たけるは申し訳なさそうに言った。
「いいえ、とても楽しかったですから。それに時間が遅くなったことは別に気にしてませんから、安心してください。」
きよみは、たけるを安心させるように笑顔で返した。
「なら良かった...」
たけるは安心したかのように息をついてそういった。
「もうそろそろ暗くなりそうですから、帰りましょうか?」
「そうだね、じゃあね」
「はーい、さようなら〜」
そうしてきよみたちは各々(おのおの)の家に帰ったのだった。
━━━それからたけるの家では...
(よし...早速始めようか)
たけるは家に帰ってすぐ、DT7を始めていた。
たけるは今日の事を思い出す間もなくゲームを始めていたので、今日きよみと話した事など、すっかり忘れていたのだった...
...たけるにとって、きよみの存在は無いに等しかった。きよみがこの先、どう動くかによって、たけるにとってのきよみの存在が大きくなる可能性があるかもしれない...
この先どうなってしまうのか、それはふたりにしか分からないのであった。
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