最終話:メインプレイ:ミドル7-2
GM:さて、諸々の準備を終え君たちが輸送機で面影島へ飛び立とうとした、まさにその時――。
スピーカー(GM):『そこを動くな! これは警告である! そこを動くな!』
GM:耳をつんざくような大音量の警告と共に、君たちを乗せた輸送機がライトアップされる。
同時に、いつの間にか周囲に展開していた鎮圧部隊が君たちを取り囲む。
その先頭に立つのは……UGNバディの直属の上司、“イレイザーヘッド”だ。
“イレイザーヘッド”(GM):「やれやれ……お前たち、随分と急いで準備を進めたな。痕跡の抹消が甘かったぞ」
ユピテル(GM):「あら~……バレちゃってたのね……」
ロボ子:「やぁ、早かったね」
クラウ:「どこかで足が付くやもとは思っていたが、こうも早いとはな。流石だ」
目暮警部(GM):「“イレイザーヘッド”……あなたですか」
“イレイザーヘッド”(GM):「警察のメンバーだけで行動を起こすなら、俺も気づけなかっただろう。だが目暮警部、あなたはUGNをも巻き込んだ。
俺たちは組織の人間だ。上の決定に従わない愚連隊に持ち合わせる情けはない。
これは警告だ。全員、装備を捨ててこちらに投降しろ。今なら悪いようにはしない。従わない場合……どうなるか、わかるな?」
ロボ子:「そっちこそ、僕らがどう返事するかくらいわかってる。でしょ?」
クラウ:「でなければ、そのような部隊を用意はすまい」
“イレイザーヘッド”(GM):「……だろうな」
“イレイザーヘッド”の言葉に、周囲を取り囲む鎮圧部隊が銃口をわずかに上げて見せる。
GM:さて、危機的状況なわけですが、ここで皆さんに判定を行なっていただきます。
◆判定『“イレイザーヘッド”の説得』
<意志> 9
※誰か一人でも成功すればOK。
ロボ子:僕から行ってみよう。出目7を出せれば成功だね(ころころ)出目1、1、3!? 女神様ぁぁぁ!!!
クラウ:ロボ子……うん、次は余が挑戦しよう。
余の話を聞け! (ころころ)達成値14だ!
相対する“イレイザーヘッド”に向け、クラウは大きく一歩、踏み出す。
クラウ:「……“イレイザーヘッド”よ、お主は憂いには思わぬのか、この状況を。
ヴィランが
“イレイザーヘッド”(GM):「…………」 答えない。それが答えだ。
クラウ:「組織の決定に準じる、大いに結構。それもまたヒーローに必要な資質なのだろうさ。しかし、しかしだ。
事の現状を見よ。誰もが力を手に入れ、誰もがヴィランになりかねない。力には力で対応し、血で血を洗う時代が訪れかねんぞ」
“イレイザーヘッド”(GM):「…………」
クラウ:「ヴィランによるヴィランのための時代――ヴィランズイヤーが再来してしまう。
それを前にして……動き出さぬ者が、ヒーローを名乗れようか!
この仮初の平和をみすみす手放す程、余は落ちぶれてはおらぬ。落ちぶれてはならぬ!
であるからしてッ!」
クラウの足が、力強く踏み鳴らされる。
クラウ:「――余たちは行くのだ。どうか止めてくれるな、ヒーローよ」
“イレイザーヘッド”(GM):「――――」
クラウが紡ぐ必死の言葉を、無言で聞く“イレイザーヘッド”。そして。
“イレイザーヘッド”(GM):「言いたいことはわかった。目暮警部とユピテルをこちらに寄越せ」
目暮警部(GM):「…………」
ユピテル(GM):「ちょっと! 今の言葉を聞いて、何とも思わないの!?」
ユピテルの非難に、“イレイザーヘッド”は面倒そうに首を横に振る。
“イレイザーヘッド”(GM):「勘違いするな……俺一人じゃ、この鎮圧部隊とやりあうのに手間取ると言ってるんだ。
二人とも、俺の部下を巻き込んだ責任は、身体で払ってもらうぞ……!」
それだけ告げると、君たちに背を向け鎮圧部隊に相対する。
クラウ:「“イレイザーヘッド”、お主……」
ロボ子:「流石、僕らの上司だね」
守矢:「お互い、上司に恵まれているネ」
クラウ:「……あぁ。違いない」
ロジカ:「後先考えずに逸る奴が、また増えたか」
真白:「こちらはお願いします、目暮さん」
真白の言葉に応えるように、目暮警部もまた鎮圧部隊へと身体を向ける。
目暮警部(GM):「任せてくれ。諸君、出撃準備を! ここは私たちが抑える! 君たちの信じる正義を成すんだ!」
ユピテル(GM):「何よもう、案外話がわかるじゃない。
私もこっちに残るわ、そっちには生放送用のドローンを付けておくから! こうなったらもう、皆の戦いをリアルタイムで配信よ!」
ロボ子:「えへへ。皆、熱くて良いね」
ロジカ:「ふん……ま、ああいう奴らは嫌いじゃない」
クラウ:「任せておけ! 視聴率は総なめだ! 皆、急ぐぞ!」
“イレイザーヘッド”(GM):「ったく、最悪な役回りだ! おい“アエストゥス”、“フォートロイド”! ……生きて帰れ。命令だ」
ロボ子:敬礼で応える。それで充分さ。
クラウ:「相わかった。その命令、決して違えぬとこの名に誓おう」
その返事を聞いて、“イレイザーヘッド”はニヤリと笑ってみせる。その隣に拳銃を抜いた目暮警部が並び立つ。
目暮警部(GM):「……こうして肩を並べるのも久しぶりですな、イレイザー」
“イレイザーヘッド”(GM):「ふん。昔を懐かしむ余裕なんざ、すぐなくなるぞ、目暮」
そして始まる、目暮警部&“イレイザーヘッド”&ユピテルvs鎮圧部隊の大乱闘。
目暮警部(GM):「さすがUGNの鎮圧部隊! 練度が違いますな!」
武器破壊を狙った正確無比な射撃を繰り出す。
“イレイザーヘッド”(GM):「無駄口を叩くとは余裕だな! っと、やらせん!」
《時の棺》で鎮圧部隊のエフェクトを打ち消す。
ユピテル(GM):「邪魔はさせないんだから! オルァ!(野太い声)」
ステゴロ殺法で鎮圧部隊を蹴散らしていく。
「「「行けッ! ヒーロー!!!」」」
彼らの言葉に後押しされるように、輸送機が離陸する。向かう先は決戦の地――面影島だ。
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