第3話:メインプレイ:エンディング1-1

GM:まずは戦闘直後のシーン。全員登場でお願いします。


PC一同:シーンイン!


GM:ヒーローズクロスの薬液を注入された幸也は徐々に落ち着き、目に理性の光を取り戻していく。


黒崎幸也(GM):「う、ぁ……あ……? お、俺は……暴走、してたのか……。

 って、真白!? お前、何してんだ……?」

 自分に馬乗りになった真白を見て、頭上に疑問符を浮かべる。

真白:組み敷いた体勢のまま、ぽろぽろと涙が溢れ出す。

「あんまし心配させんな……バカ幸也……」

黒崎幸也(GM):「お、おい何だよ。ちょっと暴走したくらいで大袈裟な――」

ロジカ:「いや――貴様は魔道に堕ちる寸前だったのだよ」

守矢:「……もっとも、既に道を踏み外しかけていたがね。目は覚めたかな」

クラウ:「詳しくは説明できんが、お主は人の心を失うところだった。それを命を懸けた真白によって救われたのだ」

ロボ子:「本当に、ギリギリのところでね」

真白:「私だけじゃない。ここにいるみんなが、幸也を助けたんだよ」

黒崎幸也(GM):「人の心を失う……そっか。あの噂は本当なんだな。

 ヴィランの噂で聞いたことがある。レネゲイドに侵蝕され過ぎると、暴走して心が壊れるって。

 なあ、おっさん。俺、そんなにヤバい状態だったのか。教えてくれよ。俺が暴走してる間に、何があったんだ」

守矢:「君は周り全てを巻き込んで壊そうとしていたヨ……目の前の彼女も含めてね」

 真白を視線で指し示す。

「感謝したまえヨ。君が今、無事でいられるのは……そこの幸運の女神のおかげなのだから」


 それを聞いた幸也は、涙を流す真白を見上げる。


黒崎幸也(GM):「そう、か……俺を止めてくれたのか。真白も、あんたたちも。

 おっさん。真白と組んでるってことは、あんたもサツなんだよな」

守矢:「いかにも。私は清く正しいお巡りさんだヨ。それが何かな?」

黒崎幸也(GM):「……俺を捕まえてくれよ。

 あのままじゃ、俺は自分を見失うところだった。助かったのは……悔しいけど、真白があんたらとヒーローやってたおかげなんだろ。

 今の真白が生きる道――それに助けられた以上、俺はもうその道を否定できねぇ。だから、大人しく捕まることにする」

守矢:「当然そのつもりだ。君は既に都民を泣かせ、さらには大切な人の命すら奪いかねなかった。罪は償ってもらう――」

ロジカ:「――待て」


 幸也を逮捕し一件落着――そんな空気に待ったをかけたのは、緋色の瞳に闇の炎を灯した名探偵だった。


守矢:「……なんだいロジカ嬢」

ロジカ:「始めに告げたはずだ。私の目的は復讐だと」

 機関銃を手に持ち――。

守矢:「私刑は許さないぞ。警察官としても、私個人としても絶対にだ」

フィリップ(GM):「……任せるよ、ロジカ。僕らの復讐を完遂しよう」

真白:「ま、待って下さいロジカさん!」

 幸也を庇おうとするけど――。

ロジカ:「待たん」


 廃工場に、機関銃の咆哮が響き渡る。

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