第2話:メインプレイ:ミドル7-3

GM:アイスエイジの怪人は戦闘不能に追い込まれ、Rメモリは強制排出によって破壊された。

 後には、傷つき気を失った涼花が倒れているばかり。流れ的に、警察で保護してもらえると助かります。


クラウ:OK、では……。

 息を整えようと戦闘で発生した氷壁に寄りかかるも、その手は空を切る。分厚い氷が一瞬で蒸発し、霧散したのだ。

「……いかんな。やはり、加減が……難しい。

 守矢殿、真白。すまぬが、彼女の保護を頼めるか?」


 周囲の大気を熱で揺らがせながら、倒れる涼花と距離を取る。下手に近づいたら火傷させてしまうかもしれない。

 クラウは己の手を、忌々しそうに見つめた。


守矢:「ああ。後は我々が預かろう。治療をしてから色々と聞かねばならんのでね」

真白:「氷野涼花。公務執行妨害でヒトヨンフタフタ、身柄を拘束します」

クラウ:「ここからは警察の領分だな」

ロボ子:「うん、あとはお願い」


 戦闘を終え、息をつく一同。しかしそこに、静かながらも鋭い声がかけられる。


ロジカ:「……諸君。ひとつ、言っておくぞ」

クラウ:「む……どうした?」

ロジカ:「今回の事件、まだ終わりではない。いや――」

 黄昏れた表情で、空を見上げ。

「ここからが、本番だと思え」

(ということにしておけば、隙を見て氷野の見舞いとか行けそうだしな)


 そんなロジカの内心を知るものはなく。彼女の言葉に、一同の顔には再びの緊張が走るのであった――。

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