第1話:メインプレイ:エンディング1

GM:それでは最初のエンディングシーンに入りましょう。共通エンディングです。

 全員登場でお願いします。


一同:シーンイン!


GM:戦闘直後の描写からシーンを始めていきましょう。

 さて、君たちヒーローによって、悪は討たれた。ビーストたちは無力化されて猫の姿に戻り、Dr.マギウスもまた、膝をついて戦闘不能状態だ。

 ブラックドッグのRメモリの強制排出も時間の問題でしょう。


Dr.マギウス(GM):「バカな……Rメモリの力を持ってして……負けた……!?」

真白:「終わりです、ヴィラン。あなたを拘束します」

Dr.マギウス(GM):「ぐぬぬ……まだだ、まだ終わらんよ!

 かくなる上は、私自身がビーストの力を持って、貴様らを一匹残らず駆逐してやる!」


GM:そうしてガバリと跳ね起きたDr.マギウスの手には……ビーストメモリが握られている。


ロボ子:「まさか、ビーストメモリは人にも……!?」

守矢:「馬鹿な真似はよしたまえ。もう終わりだ」

ロジカ:「ふん……」


Dr.マギウス(GM):「ふぁーははは! さあ、圧倒的な力の前にひれ伏すがいいッ!」


Rメモリ(GM):『ビースト!』


クラウ:「ええい、往生際の悪い!」

ロボ子:「クラウ、後ろに」

 防御の構えに入っておくよ。

真白:「ちっ。面倒なことを……!」


GM:叫び、Dr.マギウスは自身にビーストメモリを――二本目のRメモリを融合させる。が、しかし。


Rメモリ(GM):『ビビ、ビースト! ビビビ、ビー、ビース! ビビビ――』

Rメモリ(GM):『ブラッ、ブラックドッグ! ブブブ、ブラック、ドッグ、ブラッ――』


GM:まるで壊れた玩具のように、Rメモリの声が重なり響く。


Dr.マギウス(GM):「なに!? どうしたRメモリ! 早く、私に力を――」


Rメモリ(GM):『ビースト! ブラックドッグ! ビー! ブラッ! Bbbbb――!』


ロジカ:「……せめて、独房の中で生きる道もあっただろうに、な」

 戦車の天板に腰掛け、離れた位置から哀れそうにそれを眺める。


GM:割れた機械音を最後に、Rメモリの声は沈黙する。そして、次の瞬間。


Dr.マギウス(GM):「がっ!? があああああァァァァァッ!?」


GM:Dr.マギウスの全身から、膨大な量の雷撃が迸る。それは、Dr.マギウス自身をも焼き尽くすほどの威力を秘めていた。


ロボ子:「ぴっ!?」

真白:「――え……?」

守矢:「いかん! みんな離れたまえ!」

真白:「ッ、はい!」

クラウ:「自決……!? ――いや違うな、ロボ子、離れるのだ!」

ロボ子:「し、至急退避!」


GM:爆雷の中で、さらに異変は続く。雷光に焼かれるDr.マギウスの身体が、ゴキゴキと歪な音を立てて縮み始めたのだ。


Dr.マギウス(GM):「あああああぁぁぁぁぁッ!!!」


GM:目も眩むような閃光の中で、徐々に縮んでいくDr.マギウスの身体。

 やがて全てが終わった時、そこには――雷撃に全身を焼かれた猫のような獣が一匹、事切れているだけだった。


真白:「――これが、Rメモリ――」

フィリップ(GM):「副作用か? しかし資料には、そんなリスクについては――」

ロジカ:「……言わんこっちゃない」

クラウ:「……そなた、あれについて何を知っている?」

ロボ子:「これが、あといくつあるの……これは何なの、ロジカ」

ロジカ:「……おや? わざわざ今更、言うべきことか? レネゲイドの危険性について」

真白:「……確かに、レネゲイドには暴走の危険性もあります……けど、あんな。あんなの……」

ロジカ:「まあ、いずれにしろ――」


 そこで、ロジカは戦車の天板から飛び降り、一同の前に着地。そのまま、呆然とする面子の顔を眺め回す。


ロジカ:「警察とUGNの諸君。よもや、これで事件が終結したとは思っていないだろうな?」

フィリップ(GM):「現時点で、既に複数種類のRメモリが確認されています。この意味、おわかりでしょう?」

クラウ:「まさか、これは始まりに過ぎぬとでも言いたいのか」

ロジカ:「真実を予告する。これは、大きなうねりの前奏曲(プレリュード)に過ぎない。

 ……ここからが正念場なのだ」

ロボ子:「……ここから……」

守矢:「……本当に、何かが動き始めているのかもしれないネ」

クラウ:「これから先……一体何が起こる?」

ロジカ:「残念ながらまだ話せない。しかし……これだけは言える。このロジカ・ミリターレは、街を泣かせる者の敵だ。

 私は以後も事件に取り組む。お互い、せいぜい邪魔はしないようにしようか?」

フィリップ(GM):「警察・UGNとは、友好的な関係を築いていきたいと考えます。ご一考を」

真白「……守矢さん。私個人の考えですが、彼女たちとは協力関係を築くべきです」

守矢:「まあ……こうして実績を積んだわけだ。イマイチ信用に欠けるのは置いておいて、拒否するつもりはないヨ」

(どうあれ、言動が不審人物のそれでも何かあるのは間違いない。手元に置いておくのが得策だろうネ)

ロボ子:「僕も、今回は組織を超えた協力が必要だと思う。ロジカとフィリップのバディは強力だ」

クラウ:「ん……あいわかった」


 ヒーローたちの言葉に、ロジカはニヤリと、不敵な笑みを浮かべてみせる。


ロジカ:(よし、これで逮捕や連行される心配はない。流石だ私!)

フィリップ(GM):(……まったくロジカ、驚くべき大人物だよ、君は)

ロジカ:「そうか。理解に感謝する」

ロボ子:「僕からもお願いするよ。この事件、絶対に終わらせよう」

真白:「――フタヒトヨンサン。容疑者の死亡を確認……こんなのが、ヴィランに出回ったら――」

守矢:「……さて、帰って調書をまとめなければな」

クラウ:「先ほどの街を泣かせる者の敵という言葉、反故にしてくれるな?」


 クラウの念押しに、ロジカはどこか遠くを見つめ、静かに頷く。


ロジカ:「――もちろんだとも」


GM:では、ビーストにされていた三匹の野良猫を保護し、君たちは廃工場を後にするのだった。

 共通エンディングを終了します。

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