第3話 秋…
「いつ、行くの?」
遠くを見上げ、思いを馳せる彼
「そっか、寂しくなっちゃうね…」
身支度を始めた樹々たちが、色とりどりの葉を揺らす。
「たまには、連絡くれる?」
はにかみながら、ゆっくりと頷く彼
「向こうで素敵な人、見つけちゃうんだろうね」
目を細め、苦笑いで首を横に振る彼
『……このまま離れてしまっても、いいの?』
移ろう季節の風は、ヒューッ、と、音を立てて枯葉を舞い上げた。
私は彼に、こう、伝えることにした―――
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